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「相馬勝の国際情勢インテリジェンス」

北朝鮮・金正恩氏、中国で精密検査…健康状態に危険な兆候か、暴飲暴食で成人病の可能性

文=相馬勝/ジャーナリスト

 このため、金氏の視察の映像などから、国情院は「金正恩氏が気球のように激太りしていること、夫人や妹との外出時に椅子に座る前にすでに大汗をかいていたこと、化粧品工場を視察した際、足に不安を感じているかのように机に寄りかかっていたこと、靴工場視察でも顔が汗で覆われ、手にしていた荷物を降ろす必要があるほどだったことなどが、最近撮影された写真からわかる」と指摘している。

 金氏の今回の訪中でも、歓迎式典などの映像を分析すると、金氏はあいさつの際、異常なほど多くの汗をかいている様子が映っているほか、歩くときにも、わずかだが右足をひきずる動作をみせる場面もあった。金氏は高価なチーズやビール、ワイン、ブランデーを特別に輸入させているほか、すしやピザを含む高脂肪の食生活のために世界各地からシェフが集められているとの情報もある。

 韓国メディアによると、最近、金氏の健康とかかわる医薬品や医療機器の調達を担当してきた医師が亡命したという。この人物は烽火診療所、南山病院、赤十字病院を管轄する保健省1局の出身で、北京の北朝鮮代表部に駐在していたが、突然姿を消したとされる。

 この人物は韓国当局に対して、「金氏の祖父の金日成主席ら北朝鮮の最高指導者の健康状態はこれまで国家の最高機密とされていたが、金正恩氏の場合、習近平氏に親近感をアピールすることで中朝関係の強化を誇示する狙いがあったとも受け取れる」と指摘している。
(文=相馬勝/ジャーナリスト)

相馬勝/ジャーナリスト

相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

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