現役選手と解説者の“場外乱闘”に発展してしまうのか─―。
サッカー解説者のセルジオ越後氏が、日本人選手の海外移籍が相次ぐ現状に批判コメントを連発。スペイン・アラベス所属の乾貴士ら現役選手たちが反論の声を上げて注目を集めている。
セルジオ氏はドイツ・ドルトムントからトルコ1部リーグ・ベシクタシュに移籍した香川真司について「代表にも選ばれなくなったから急に移籍する。それは当たりまえで遅いくらい」と発言。さらに「海外に行ったからレベルアップっていうのは自分の国内リーグを侮辱しているだけ」「海外に行ったから良くなると思うのは大きな勘違い」と牽制した。
セルジオ氏のコメントがニュースサイトに転載されると、乾はツイッターで記事を引用して「海外に行っただけで満足してる選手はいません」「憧れのリーグでやるために、皆んなどうなるかわからん挑戦をしてるんです」と反論。「色んな事を経験して強くなる事は絶対あるから。全部を否定しないでほしい」と訴えた。
またイングランド・レスター所属の岡崎慎司も乾のツイートを引用した上で、「セルジオさんの立場だからこそ責任ある発言して欲しい」と苦言。ネット上でも「海外に行かないと分からないことだってある」「セルジオさんより乾さんたちの声の方が腑に落ちる」「リスクを背負って挑戦している選手をリスペクトしてほしい」といった声が相次いでいる。
セルジオ氏といえば、“ご意見番”として数々の辛口コメントを発してきたことで有名だ。
昨年行われた「2018 FIFAワールドカップ ロシア」では、テレビ番組『戦え! スポーツ内閣』(MBS)に出演したセルジオ氏は「(コロンビア戦で)10人の相手に1勝しただけで、結局11人の相手に1試合も勝てなかった」とコメント。対してタレント・武井壮はコロンビアも11人でスタートしていることを強調し、「しっかり勝ってますから全然ズルくないです」と語気を強めていた。
2015年の東アジアカップ前には、「サッカーダイジェストWeb」のコラム内で「北朝鮮、中国、韓国と戦うだけで、なにが見えてくるというんだろう」「見どころはほとんどない大会」と綴ったことも。こうしたセルジオ氏の発言に、サッカーファンは「日本のサッカーをよくするため」と理解を示す一方で「根っからの天邪鬼的な視点ばかりで辟易する」「そんなに言うなら自分で監督してみろと思う」「セルジオ越後は批判ばかりで具体案がない」といった批判も続出している。
セルジオ氏の言葉で日本サッカーの未来は変わるのか、その答えに注目したい。
(文=編集部)