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山崎俊輔「発想の逆転でお金に強くなる『お金のトリセツ』」

子どもができても絶対に「共働き」はキープしなさい!生涯賃金で2億円の差+老後の収入1億円?

文=山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表

 ところが、女性の次の恐怖は「ワンオペ育児」です。仕事は辞められないのに、家事や育児を全部やらされて、クタクタになるし睡眠時間は削られることになるような「恐怖」があるから、結婚を先延ばししたり、子どもをつくることを回避しようとしてしまいます。

 実際、夫が家事や育児をほとんどしない家庭は、2人目の子が生まれにくいことがデータで明らかになっています。「こんな大変ならもう産みたくない」という女性の気持ちが結果として出ているわけです。

 これから結婚をする男性と、結婚したばかりの男性にアドバイスしたいのは「家事メン」「イクメン」になることが共働きキープのコツ、ということです。

 子どもが産まれる前から、洗濯、掃除、食事づくり、皿洗いなど、日常の家事の多くをきちんと分担していれば、子どもができて焦る必要はありません。私の感想としては、家事ができる男性は、育児も問題なくできます。

 まずは洗濯と掃除、そしてときどき簡単なご飯をつくることから慣れておきましょう。

上司や職場の「空気は読むな」 男はもっと休んでいい

 しかし、イクメン、家事メンになろうとしても、最大の課題は「会社を休めない」だったりします。有休取得を阻むハードルは「休みにくい雰囲気」だそうですが、時短勤務をする女性はいても、男性はなかなか取得できません。1時間の有休や半休を取得して、熱を出した子どものお迎えと病院へ行くのは、ほとんどお母さんのほうです。夜6時過ぎに会議をするのが当たり前の会社も多いと思います。

 もしかすると、休む邪魔をしているのは、あなたの上司やその上の世代(役員)の古いアタマかもしれません。彼らは、そもそも女性が就活に臨んでも理由なく落としていた時代に入社していますし、女性は「腰掛け」として仕事をして結婚や出産を機に会社を辞めるのが当たり前と思っていました。

 多くのお金の問題は、先輩や親のアドバイスが役に立たない時代です。彼らの発想に付き合っていると、共働きは続けていくのが大変です(女性に重荷を背負わせている)。少し皮肉を言われようとも、男性育休を取得してみたり、有休をこまめに取得してみてください。

「一身上の都合」とか書かず、「子どもの健康診断のため」とか「子どもの体調不良のため」などと書いていいのです。幸いにして、世の中は有休の利用促進(最低5日は取得させるなど)に動き始めています。

 ぜひぜひ「会社の空気は読まず」、男性も休んで「共働き、共家事、共育児」を一緒にがんばってみてください。きっとその苦労は最後に報われることと思います。

(文=山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表)

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山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表

山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表

1972年生まれ。中央大学法律学部法律学科卒業。企業年金研究所、FP総研を経て独立。個人の資産運用や老後資産形成のアドバイスが得意分野。日経新聞電子版やYahoo!ニュースなど多数連載を持つ。月間PVは200万以上。
フィナンシャル・ウィズダム代表 ファイナンシャルプランナー
financialwisdom

Twitter:@yam_syun

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