子どもとの会話で「別にー」「わかんない」と返されたり、どんな学校生活を送っているのかわからないと悩むお母さん、お父さんは少なくないだろう。
では、どう接するのがよいのか。子どもとの会話には、愛情だけではなく、コツが必要なのだ。
■自己肯定感は10歳までに育む
『子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ』(天野ひかり著、サンクチュアリ出版刊)では、一方的な伝え方だけでなく親と子の相互のコミュニケーション方法を紹介している。
子育てにおいて、親のいちばん大切な役割は、
「子どもの自己肯定感を育む」
こと。自己肯定感が育まれると、「何かに挑戦して学んでいける」「壁を乗り越えられる」「相手の気持ちや立場を思いやれる」といったことができるようになると言われている。
この自己肯定感は、親が子どもにかける言葉次第で育つ。いちばん近い存在であるお母さんとお父さんの言葉によって、長所はもちろん短所も含めて、自分は丸ごと認められている、自分は丸ごと愛されている、と実感できると「ぼくは、ぼくだから大丈夫」と感じ、自己肯定感はどんどん育っていくのだ
ただし、10歳以降はこの成長がゆるやかになっていくため、10歳までに育むことがポイントとなる。
■もし生理や夢精について聞かれたら…?
子どもと話しているとき、親からしたらどのように答えればいいのか困る質問をされることもよくある。例えば、生理や夢精のことだ。
本書ではそうしたちょっと回答することにためらってしまう事柄についてもアドバイスをくれる。そのポイントは、はぐらかしたり、恥ずかしがったりせずに、きちんと事実を話すこと。学校での保健の授業に頼り切らないことなのだそうだ。
女子の生理は、小学4年生くらいから中学生の間に訪れる。もし聞かれた場合は、「赤ちゃんを産むための準備であること」「毎月訪れること」「場合によっては痛みをともなうこと」「ナプキンというものを使うこと」といったことをきちんと伝えること。
また、慌てなくてもすむように「ショーツに血がついていたら、ママにすぐに言ってね」「生理になったら、ナプキンを使うから、使い方を教えておくね」と事前に一緒に買いに行って準備しておくのもいいだろう。
一方、男子の夢精の場合は、事前にそれとなく伝えておくとよい。「男の子の体に変化が出てくる時期になってきたね。もし、パンツを汚しちゃったら、そのまま洗濯機には入れないでね。1回、自分で洗ってから入れようね」といった感じに伝えておくと、実際に起こった際に慌てずにすむ。
共働きの家庭も増え、子どもと一緒にいる時間がとれないかもしれない。しかし、一緒に入る時間の長さではなく、どのように一緒に過ごすかが重要だ。そのためにも、子どもとの会話のコツを身につけてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。