ビジネスの現場で「言葉」は大事なもの。
言葉によって自分の思いを伝えたり、誰かの計画を正確に把握したりといったことは、ビジネスにおいては「稼ぐこと」に結びつく。稼ぐためにも言葉は大切なのだ。
「言葉」を正しく使うためには、うわべだけではないない本質的なコミュニケーションをとる必要がある。そして、「伝達力」「聴く力」「洞察力」「承認力」などのスキルが備わって初めて、ビジネスで生きる本物のコミュニケーション力が身についたと言えるだろう。
■ビジネスに生きる「稼ぐ」話術 人を動かすための5つのステップとは
これらのコミュニケーションスキルを構築するベースとなるのは相手を考える気持ちだ。どれだけ話術のスキルを磨いても、気持ちがこもっていないコミュニケーションは相手の心を掴めない。
『稼げる話術』(鴨頭嘉人著、宝島社刊)では、上記のスキルを理解し、日常で実践することで本物のコミュニケーションを取る方法を紹介する。
ビジネスの場では、交渉相手にうまく伝達することができて実利につながるが、相手に何かを「売る」「すすめる」ときの話し方には「型」がある。本書では、その型を5つに分類している。
1.問題を投げかける
2.解決策を出す
3.根拠を提示する
4.未来を語る
5.行動に促す
の5つである。
深夜放送のテレビショッピングを考えてみよう。
「最近、夏バテで…」と最初に「問題」を投げかける。
「でも、この果汁ジュースを飲めば大丈夫!」と次に「解決策」を出す。
「なぜならこの果汁ジュースは無農薬の純度100%で、実験の結果、皮からもきれいになる効果が得られました。だから、体にも安全なんです!」と3番目に「根拠」を提示する。
「この果汁ジュースを飲むようになって、シワがなくなりました」と4番目に「未来」を語る。
そして、「お支払い方法は…」とアナウンスされ、「今から30分以内に電話をくださったあなたには、さらに20箱つきます。さらに送料はこちらの負担です」と、最後に「行動」を促す。セールストークもこの「型」に変えることで、売れ行きも伸びるという。
また、スピーチを聴く人が行動するかしないかは、「メリットを感じるかどうか」。ただ、メリットを感じただけでは、人は動かない場合がある。そのときに効果的なのが、デメリットを感じさせることだ。
たとえば、「今まで通りの運営をしていたら、あなたの会社は潰れますよ」と問題を提起する際に「恐怖」を伝える。そして、最後に「メリット」を相手に感じさせることを提示する。最終的には「希望」が人を動かす原動力になるからだ。
「稼ぐ」ためには、どんなコミュニケーションスキルを習得すればいいのか。本書で明かされている、相手を惹きつけるコミュニケーション術はシンプルで、誰にでも習得可能なもの。本書を通じて稼ぐ話術を身につけてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。