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なぜ日本は原発を廃止できないのか?

話題の首相官邸前・反原発デモに参加してみた

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国会を囲む反原発デモ。(7月30日付朝日新聞より)
 1960年安保闘争以来、半世紀にわたって大規模な市民デモが行われたこともなかったこの国において、今、毎週金曜日の夕方から夜にかけて首相官邸前を中心に、永田町から霞が関一帯を埋める原発再稼働反対デモが、すでに4カ月以上も続いている。

 市民団体が3月末から始めた反原発・脱原発デモは当初数百人規模であったが、6月に政府が関西電力・大飯原発の再稼働を決めた頃からみるみる膨れ上がり、今では数万人規模にまで拡大している。特に、7月15日東京代々木公園で行われた反原発デモには10万人以上の人たちが集まり、7月29日にも原発再稼働に反対する数万規模のデモが国会議事堂を包囲するかたちで集まった。

 デモに集まった人たちを見ると、仕事帰りのサラリ-マンやOL、背広を着た中年のビジネスマンから学校帰りの大学生、年齢層も若者から老人までと幅広く、中には子連れの主婦も大勢いる。

 参加者からは、

 「政府は原発の安全性について本当のことを言っていない」
 「再稼動に反対することで、今の政治のあり方にNO!の意味を込めています」
 「原発事故があってはじめて、政界・官界・財界・学界の連合体(原子力ムラの利権構造)があることを知りました」
 「政治は、国民の安全を守るより、こうした既得権を守ることに必死になっています」

など、率直な生の声が聞こえてくる。これまでのように、特定の政治団体や政党が大衆動員をかけたデモでないことはすぐにわかる。

「反原発・脱原発」というひとつのテ-マで、これほど大規模な市民デモや直接行動が何カ月も持続しているのは、最近では初めてのことだ。福島原発事故は、それほど多くの人たちの生活を破壊して不安や恐怖を与え、甚大な被害を与えている証しでもある。

民主主義3.0の時代

 この事故を境に、国民の政治意識や行動が大きく変わっている。それは、WEB進化論に喩えてみると、日本は現在「民主主義3.0の時代」に入ったといってもよいだろう。

 日本の戦後民主主義の流れを大きく見ると、次のようにまとめることができる。

 ・「民主主義1.0」の時代:GHQによる戦後民主主義の“啓蒙・普及”の時代
 ・「民主主義2.0」の時代:1960年安保や60~70年代の政治行動に見られた、“特定の政党・団体による大衆動員”の時代
 ・「民主主義3.0」の時代:フェイスブックやツイッタ-など、ソ-シャルメディアを通じてつながった“個人・集団の直接行動”の時代
 
 多くの市民が直接参加し行動する反原発・脱原発デモの盛り上がりは、自分たちの意見や要望がなかなか現実の政治に反映されないことへの不満やいら立ちや、現在の代議制民主主義(間接民主主義)が有効に政治機能を果たしていないことに対し、素朴な疑問や不信があるからだ。

『人を動かす』


人びとをデモに向かわせるものは何か?

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