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ゼンショー、食品スーパー・マルヤをTOB。狙いは何か?

「吉野家の最終赤字が約2億」各社減益で激安牛丼戦争が終結

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いつの間にかに吉牛のメニューが増えててビックリ。
「吉野家HP」より
 牛丼チェーン「すき家」などを展開するゼンショーホールディングス(HD)は、10月4日から東証2部上場の食品スーパー、マルヤ(埼玉県春日部市)のTOB(株式公開買い付け)を実施している。1株150円で50%以上の株式の取得を目指す。取得額は最大約35億円を見込む。TOB期間は11月1日までだ。

 マルヤはTOBに賛同しており、創業者の新井誠一・最高顧問のほか、創業一族が社長を務める大株主のアライ興産、西町コーポもTOBに応じる方針。保有株数は3者合計で発行済み株式の37.7%。

 マルヤは埼玉、千葉が地盤の食品スーパー。2012年2月期の単独売上高は251億円、最終損失は9億1200万円で6期連続の赤字だ。TOBの開始と同時に13年2月期の業績予想を下方修正し、今期も7億円の営業赤字を見込む(当初予想では1億円の営業赤字)。

 ゼンショーは牛丼のほかファミリーレストランや回転ずし、野菜販売店などを傘下に持つが、スーパーの買収は初めて。外食大手による食品スーパー買収は、04年に焼肉店「牛角」を運営するレインズインターナショナル(現レックス・ホールディングス)が成城石井を手掛けて以来のことだ。

 東京株式市場の反応は鈍かった。マルヤの買収を発表した翌10月4日のゼンショーHDの株価は、前日比0.6%高の969円。マルヤの店舗数49店舗では、食材調達や物流の相乗効果は薄いとの見方が多いためだ。とはいっても、外食市場が縮小傾向にある中で、同社がスーパー業界に進出するのは注目に値する。今後は、ゼンショーの子会社になって、マルヤが生き返るというシナリオが通るかどうかが見ものだ。

 今、牛丼業界に異変が起きている。居酒屋「金の蔵Jr.」を展開する三光マーケティングフーズ(東証2部)が、11年6月に焼き牛丼「東京チカラめし」で参入して以降、時ならぬ“焼き牛丼”戦争が勃発した。吉野家ホールディングス傘下の吉野家、松屋フーズが運営する松屋が立て続けに焼き牛丼を投入。ゼンショーHD傘下の牛丼最大手のすき家も、10月3日から「豚かばやき丼」を全国で発売した。すき家は牛ならぬ豚で勝負する。

 目を引いたのは、すき家の価格だ。並盛りが何と630円。吉野家の牛焼肉丼480円、松屋の焼き牛めし380円、東京チカラめしの290円に比べて、かなり割高である。