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細谷氏の“遺言”か? りそなHD社長に東和浩副社長

再燃する埼玉りそな独立運動と公的資金残高8716億円返済後の行方

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登録有形文化財でもある川越支店。
(「Wikipedia」より)
 りそなホールディングス(HD)は東和浩副社長(55)が4月1日付で社長に昇格する。東氏は傘下の埼玉りそな銀行の社長も兼務する。持ち株会社と主力銀行のトップを一本化して経営判断の迅速化を図る。

 りそなHDの檜垣誠司社長(61)は取締役に退き、6月末の株主総会で退任する。りそな銀行の岩田直樹社長(56)は4月1日付で同銀行の会長に就く。

「急逝した前会長の細谷英二氏の経営改革を、一層深化させていくのが私の使命」。1月31日、東京都内で記者会見した東・次期社長は強調した。2012年夏、存命中の細谷氏から「次をがんばれ」と事実上の次期社長の指名を受けたが、東氏自身は「あまりピンとこなかった」と振り返る。

 いわば、細谷氏の“遺言”で社長に昇格した東氏だが、もともと“ポスト細谷”の最有力候補と目されていた。細谷氏の急逝で出番が早まった格好だ。大手銀行グループの中では、最年少の経営トップになる。

 会長だった細谷氏は12年11月4日に死去、享年67歳だった。細谷氏は、03年6月、JR東日本副社長から、公的資金による資本注入を受けた、りそなHD会長に転じた。03年9月に3兆1280億円あった公的資金の残高は、8716億円とピーク時の4分1にまで減った。16年3月までに完済する計画だった。

 細谷氏の右腕として経営改革を進めてきたのが東氏だ。福岡県出身。上智大学経済学部を卒業し、82年4月に埼玉銀行(現・埼玉りそな銀行)に入行。実質国有化された直後の03年10月、りそなHDの執行役財務部長になり、財務体質の改善や事務コストの削減に辣腕を振るってきた。04年3月期の連結決算は1兆6000億円を超す巨額な最終赤字となったが、「これで膿を出し切ったつもり。決算発表前は3日3晩眠れなかった」と述懐している。

 10年11月、りそなHDは公的資金を返済するための「りそな資本再構築プラン」を発表。09年6月に取締役兼執行役副社長に昇格した東氏が返済計画のとりまとめで中心的役割を担った。こうした経緯もあって東氏が公的資金の完済という細谷氏の“悲願”を引き継ぐことになった。

 前述の通り、12年9月末時点でのりそなの公的資金残高は、8716億円。このうち優先株を発行する代わりに投入された6100億円は返済に必要な剰余金を積み上げて、3年後をめどに完済する計画。しかし、普通株で注入された約2700億円分は、りそな株式の株価低迷で国が含み損を抱えた状態のままだ。含み損を解消するためには現在400円台の株価を520円程度にまで引き上げる必要がある。アベノミクスの成長戦略による株式市場の活性化、金融株全般のカサ上げに期待がかかる。

 グループに対する求心力の維持も課題だ。りそなグループは01年に旧大和銀行を主体に近畿大阪銀行、奈良銀行を統合して発足。金融庁の後押しで、あさひ銀行を経営統合した。あさひ銀行は旧埼玉銀行と旧協和銀行が91年に合併してできた銀行。いまだに寄り合い所帯のりそな行内には旧大和、旧協和、旧埼玉の3派の派閥が併存する。

『遺言条項例278&ケース別文例集』


読んどくだけ、読んどくだけ…。

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