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ゲーム異変~脱スマホ&ソーシャルで苦境のグリーとミクシィ、浮上するソニーと任天堂

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「Thinkstock」より
 ソーシャルゲーム大手グリーの業績が思わしくない。かつては時代の寵児として、この世の春を謳歌した同社だが、コンプガチャの規制や、スマートフォン(スマホ)向けのゲーム「パズル&ドラゴンズ」(パズドラ)の台頭など、時代の変化が同社の経営環境を追い込んでいる。

 はたして、ソーシャルゲームの時代は終わりを告げるのか? 各社が配信するニュース記事から概観してみよう。 

●グリーがついに正社員削減に着手 - 東洋経済オンライン(10月2日)

 モバゲーと並び、ソーシャルゲームの2大巨塔として知られるグリー。現在、200人規模の希望退職者を募っており、今年10月末に大阪オフィスを閉鎖することも決定している。大阪オフィスは2012年6月の開設からわずか16カ月。手掛けていた4本の作品のうち、2本はリリースにも至らないという体たらくだった。

 大阪のみならず、グリー全体の業績も苦しい。13年6月期決算は、売上高が前期比3%減の1522億円、営業利益が41%減の486億円だった。13年4~6月期には上場来初の最終赤字にも転落し、海外開発拠点の閉鎖などのリストラを断行している。

 グリーでは、この状況を打開すべく広告事業やベンチャーキャピタル事業、グッズ販売などのエンターテインメント分野に新規事業を展開している。しかし、これらの事業に目新しさはなく、ソーシャルゲームに代わる爆発的な売り上げを獲得するとは考えにくい。はたして、ソーシャルゲームに次ぐ新たなサービスは生まれるのか? それとも、このまま時代の徒花として散っていくのか。

●「ソーシャル」飽きられた? ソニー、MS「家庭用」がゲームファン席巻の東京ゲームショウ“仰天逆転劇” - MSN産経(9月28日)

 9月に行われた東京ゲームショウ2013でも、時代の変化が見えている。昨年までは、ソーシャルゲーム一色だった同見本市。だが、今年は再び家庭用ゲームが主役の座を奪還し、PS4やXbox Oneといった次世代機が話題の中心となっている。

 この流れに乗ってか、これまでパズドラで人気を博したガンホー・オンライン・エンターテイメントでは、3DS、PS Vita、PS4向けのソフトを出品。脱スマホの流れを加速している。本記事では、専門家のコメントとして「スマホゲームが衰退したときの“逃げ道”を模索している」という分析を紹介。脱・スマホ、脱・ソーシャルの波は、今後一層進んでいくことになるのだろうか?

●ミクシィ、通期で赤字転落へ mixiゲーム課金不振で売り上げ大幅減 - ITmedia(10月1日)

 グリーと同様、かつてはこの世の春を謳歌したmixiも、上場以来初となる赤字の連結業績予想を発表した。売上高は前期実績の126億円から大幅に下落し80億円。営業損益が17億円、最終損益は26億円の、いずれも赤字となる見通しだ。

 この転落劇の元凶は、mixiゲームの不振。リニューアルによって課金売上高の拡大を見込んでいたものの、時代の波に乗り遅れたのか、当初の計画を下回って推移。また、広告売上も振るわず、八方塞がりとなっている。今年6月から朝倉祐介氏が社長に就任し、数々の新規事業をリリースしているが、これらの種まきが実を結ぶためには、まだ時間が必要。当面、苦しい戦いを強いられることになるだろう。

 mixiという日本初のSNSを生み出した時代の覇者の凋落に加え、ソーシャルゲームの落日も垣間見えるニュースだ。

●「艦これ」に見る新たなソーシャルゲームの方向性 - ザイ・オンライン(9月20日)

 いま、ゲーム業界でもっぱら話題の中心になっているのが『艦隊これくしょん』(艦これ)。萌えキャラに擬人化した軍艦を集めるシミュレーション型オンラインカードゲームだ。角川ゲームスが開発を行い、DMM.comが運営を行っている。

 『艦これ』には、多くのソーシャルゲームに設定されているようなガチャが存在しない。有料アイテムなどはあるものの、課金をしなくても十分に遊ぶことができるゲームだ。では、どこで利益を確保するのかといえば、角川一流のメディアミックスによるグッズ販売や書籍出版だ。プロモーションとしてゲームを配信し、グッズで刈り取るという新たな手法を試みている。

 そのゲーム性だけではなく、ビジネスモデルの面でも『艦これ』には熱い視線が注がれている。
(文=萩原雄太/かもめマシーン)