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マイクロソフトの斬新な動画広告 架空の企業と製品で注目を集め、後から商品を紹介

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 7月2日、Magnus Ferreusという聞き慣れない企業が、なんとも不思議な動画を公開した。


『Magnus Ferreus』(無料動画共有サイト「YouTube」より)
動画URL http://youtu.be/vsnypPaW9YQ

「ただ書くだけで涙してしまう、革命的な感動ノート」をコンセプトとする「ONION NOTE」を発売するという。公式ページもつくられている。

 翌日、そのノートのCM動画がさらに2本公開された。


『オニオンノート/図書館篇』(同)
動画URL http://youtu.be/QJvfs1rxdJM


『オニオンノート/ダイニング篇』(同)
動画URL http://youtu.be/xQ73vrcD5Pw

「たまねぎの成分を丁寧に塗り込みました」とテロップが流れる。たまねぎの成分によって涙を誘発するというノートだ。

 どちらの動画も再生回数は20万回を超え、このおかしなコンセプトのノートは、いつ、どこで発売されるのかと注目が集まった。動画の中ではその点について、一切触れられていない。

 7月16日、同社は「みなさまへ 重大なお知らせ」と題した新たなCM動画を公開した。


『みなさまへ 重大なお知らせ』(同)
動画URL http://youtu.be/7IqwmStEuWU

 製品発表会風動画だ。動画を見ていくと、オニオンノートも、Magnus Ferreusという会社も架空のもので、これはマイクロソフトの新作タブレット「Surface Pro 3」のプロモーションだったことが判明する。CEO(最高経営責任者)役の人物が「号泣県議」のマネをするなど、随所に笑いをちりばめながら、同製品を紹介している。

 どこか不思議な雰囲気の動画を流し、2週間かけて口コミで話題が高まることを期待したマーケティング。最初は広告したい商品を表に出さず、動画の話題性を高めることだけに注力し、注目が集まった時点で本題を提示する。テレビを視聴する若者は減り、録画してから番組を見る人はCMをスキップする。そのような状況でテレビCMの効果は弱まりつつあり、インターネットを活用した広告に力を入れる企業は増えている。この一連のプロモーションと同じような広告手法は、今後も多くの企業が取り入れていくだろう。
(文=沼田利明/マーケティングコンサルタント)