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●大手にのみ込まれる中小零細
それでも人材確保はまだまだ難しいと、あるコンビニ業界関係者は嘆く。
「どこも新しい取り組みは、まだ始まったばかり。1000店舗を超えるような新規出店には、ほとんど追いつかないのが実情。人材確保は結局、今まで同様、店舗ごとでやっていかざるを得ないのが現状だ」
しかしそれでも大手チェーンはまだいいほうで、地方の中小零細のコンビニは厳しい競争の中で売り上げが減少して設備投資が思うようにできず、人材確保もままならない。「閉店に追い込まれたり、大手の草刈り場と化している零細コンビニも多い」(業界関係者)という。
すでにセブンは今年、四国旅客鉄道(JR四国)と提携し、駅構内にある全36店のコンビニエンスストア・売店を順次「セブン-イレブン」に転換すると発表し、8月から転換が始まっている。
「セブンは12年末にサンクス東四国をグループに取り込み、四国での店舗展開を開始した。そのような中でサークルKサンクスはこれまでフランチャイザーだったサークルK四国の株式を取得し傘下に収め、グループからの流出を抑えました。サークルK四国とサンクス四国の合併を検討していているようですが、グループ全体ではまだまだブランドの統一ができていない。親会社のユニーグループ・ホールディングスも経営が厳しく大きな支援は望めない。このような中で前期は10%を超える大幅な減益に苦しんだ。新規出店目標を当初の1600店舗から1300店舗へと大きく引き下げた業界3位のファミマとの、生き残りをかけた経営統合の可能性が、ますます強くなってきた」(同)
大手各社の積極的な新規出店による店舗増加や深刻化する人手不足の中、コンビニ業界は再編含みの激しい戦いが続く。
(文=松崎隆司/経済ジャーナリスト)
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