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国民審査で罷免率が9%以上に

深刻な裁判所の劣化 裁判官の猥褻&パワハラ行為、和解強要や被害者恫喝…広がる司法不信

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最高裁判所(「Wikipedia」より/っ)
 昨年12月14日、衆議院議員総選挙の投票と同時に、国民が最高裁判所裁判官を審査する国民審査投票が行われた。この国民審査とは、権力を監視し法を司る最高裁の裁判官として適切な人物かどうかを国民が審査する制度で、審査対象の裁判官の氏名が記載された投票用紙に、罷免を望む人物がいれば×印を記入して投票する。有効投票のうち過半数が罷免を望まない限り罷免されず、一度審査を受けて罷免されなければ、その後10年は審査を受けることがない。

 一般論として、衆院選の際は選挙にばかり報道も国民の関心も向かってしまう。その上、任命されてから最初の衆院選で国民審査を受けることから、最高裁裁判官としてのキャリアも短いため、判断材料も少なく、裁判官の実績や人物像が十分に把握されていない。このような状況で、国民の大多数が罷免を望むということは考えにくい。従って、この罷免率(罷免を可とする票の割合)は低いことが常であり、この制度は形骸化していると指摘されることが多くなっている。

●司法への不信が深刻化


 最近の国民審査での罷免率は、2005年は平均7.8%(対象は6名)、09年は6.7%(対象は9名)だったが、12年には平均8.1%(対象は10名)にまで上昇していた。その罷免率が、先月の衆院選の際の国民審査では、平均9.2%(対象は5名)にまで高まっていることがわかった。ちなみに、各対象裁判官の罷免率の詳細は以下の通りである。

【14年12月 国民審査罷免率一覧 罷免率の高い順】
木内道祥(弁護士出身):罷免率 9.57%
池上政幸(検察官出身):罷免率 9.56%
山崎敏充(裁判官出身):罷免率 9.42%
鬼丸かおる(弁護士出身):罷免率 9.21%
山本庸幸(行政官出身):罷免率 8.42%
※罷免率は、有効投票数約4600万票の中で×を投じた票の割合を元に計算

 今回罷免率が全体的に高まったのは、投票率が低く、投票したのは問題意識の高い層が多かったためという要因も考えられ、加えて最高裁を中心に裁判所全体の問題ある実態が明らかとなり、司法への不信が日本中に広まっていることも挙げられるだろう。