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ワーク・ライフ・ハピネス 第3回

超ハピネス企業、なぜ突然ブラック企業に転落…仕事の効率向上施策が業績悪化を招く理由

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 最新の行動科学の結論では、人は自主性を重んじられ、自由度が大きいと感じたときに最も生産性が高くなるということがわかっている。それは金銭的な報酬よりも大きいといわれる。「これを達成すれば○○万円もらえる」といわれるよりも、自主性と自由を与えられたほうが、人はモチベーションが高まるのだ。

 この3つの要件を満たした企業は、「ハピネスな会社」になる条件が整ったといえるだろう。ここで筆者が「条件が整った」というのには理由がある。3つの要件は「必要条件」だが「十分条件」ではないからだ。

「ハピネスな会社」は結果ではなく、状態である。常に維持しなければ「ハピネス」でなくなってしまうからだ。先の事例で挙げた企業のように、同じ会社なのに、トップが変わるだけで「ハピネス」から「ブラック」に転がり落ちることもあるのだ。「ハピネスな会社」には、それを維持させているだけの優秀な社長の存在がある。それだけトップの役割が大きいといえる。

社員の幸福を最優先にし、業績を伸ばしている企業

 前出の『実践 ワーク・ライフ・ハピネス2』に登場する「ハピネスな会社」の5社の事例の中から、ユニークな会社を1社紹介しよう。

 静岡県掛川市にリツアンSTC(以下、リツアン)という技術系人材派遣会社がある。リツアンの野中久彰社長は、派遣業界のブラックボックスといわれた手数料をオープンにしてしまった“革命児”だ。

 もともと大手派遣会社で働いていた野中社長は、クライアント企業から得る派遣料から派遣会社が4割も5割もピンハネして派遣社員に給料を支払っている現実に憤りを覚えたのだ。

「派遣社員を安い給料で雇い、高い派遣料で売れ」
「利益率を上げろ」

 こんな会話が当たり前で、一度たりとも派遣社員の幸福について語られることはなかったという。そこで野中社長は、派遣社員がもっと豊かに幸せになれる理想の派遣会社をつくるべくリツアンを創業した。

 大手派遣会社の手数料平均は約38%で、多いところでは40~50%ともいわれるが、リツアンは23%と極めて低く設定し、しかもそれを公開にした。派遣会社では異例のことである。さらに派遣先から支払われるお金と、派遣社員が受け取る給料も開示し、創業の理念を嘘偽りなく貫いていることを明らかにしている。

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