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榊淳司「不動産を疑え!」

10万円で買える豪華マンション続出!「ホテル化」で多額収益も可能?

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苗場スキー場(「Wikipedia」より/Takkitakitaki~commonswiki)
 これは嘘ではない。

 新潟県の湯沢・苗場エリアでは、物件価格10万円のマンションが現に何十戸も販売中なのだ。繰り返すが10万円は月額の賃料ではなく、完全な所有権が得られる物件価格だ。もちろん中古で、築20年以上の物件が中心。各物件の外観の写真を見るとなかなかおしゃれだ。500戸規模の物件もざら。共用施設にはたいてい立派なエントランスロビーが備わっている。建物内にはスナック食品などが購入できる小さなショップやトレーニングマシンを備えたスポーツジムがあったりする。さらに、フロントは24時間対応が普通。

 ある物件は、住戸の面積は約34平方メートル。管理費等は1万5100円。固定資産税は年間で2~3万円だろう。年間の維持費は20万円ちょっとだ。温泉大浴場などの「水もの」施設があるマンションの場合には、管理費等がもう少し高くなる。

 しかし、物件価格が10万円などというのは不動産としてはタダ同然。なぜ、こんなことになっているのか。 

 答えはカンタン。それだけの価値しか市場が認めていないのだ。

 これらのリゾートマンションが供給された頃、世の中はバブル真っ盛りだった。同時に、スキーブームにもなっていた。湯沢や苗場には次々に「リゾートマンション」なるものが開発・分譲されていった。それらの物件が今、軒並み10万円で売り出されているのだ。

 そもそも、リゾートマンションという商品形態に無理があった。なぜ年に30日程度しか使わないであろうマンションが、当時は東京の物件とさして変わらない価格で販売されたのか。それを購入する人は、毎月の割高なランニングコストを負担することに疑問を感じなかったのか。

 たとえば、立派な温泉大浴場付きのリゾートマンションなら、湯沢でも熱海でも毎月の管理費が3~6万円程度はかかる。夫婦ふたりなら、その金額で一泊2食付きの温泉旅行ができるではないか。リゾートマンションを買えば、それを毎月何もしないでも負担しなければいけない。

 結局、リゾートマンションというのは1年のうちの3分の1、つまり120日くらい利用するのでなければ意味がない。いってみれば「半住」の使い方。そうでないのなら、その分の費用を旅行に使えばいい。豪勢な海外旅行や温泉旅行が何十回とできるはずだ。

 やはりリゾートマンションは不動産商品として成立しなかった。だからこそ、湯沢のリゾートマンションは今、市場価格が10万円になっているのだ。

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 湯沢や苗場エリアの場合、スキー客が減ってかつてほどの活気がなくなった。リゾートマンションが10万円でも売れない状態なら、未来は暗い。