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疑惑まみれのマイナンバー制…国が贈収賄企業へ28億円発注、国民の個人情報漏洩発覚

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政府広報オンライン HP」より
 マイナンバー制度の信頼性が揺らいでいる。当初10月中に5400万世帯に「通知カード」が届く予定だったが、自治体の対応の遅れで全員に行き渡るのは11月末の見込みだ。

 そもそもマイナンバーがなぜ必要なのか。政府は「公平・公正な社会の実現」「国民の利便性の向上」「行政の効率化」の3つを掲げ、マイナンバーの利便性を強調する。しかし、マイナンバーが利用できるのは税務や社会保険の事務に限定され、それ以外の利用が禁じられている。いったい国民や企業にどんなメリットがあるのか、現段階では極めて曖昧な状況だ。しかも諸手続のために従業員のマイナンバーの収集・保管の業務を担う企業のコスト負担もばかにならない。

 企業は特定個人情報(個人情報と個人番号)の厳格な管理が要求され、情報漏洩などマイナンバー法に違反すると、刑事罰を含む厳しい罰則が設けられている。個人情報保護法では従業員5001人以上の個人情報の取扱いについて安全管理措置が義務づけられているが、マイナンバー法では5000人以下も含めてすべての企業が安全管理措置を実施しなければいけない。

 情報が漏洩すれば、企業の責任が問われると同時に個人も被害を受ける。情報管理の徹底を求められるが、そんななか、マイナンバーの流出による被害の発生が予測されるような事件が本家本元の政府で頻発している。ひとつは約125万件の個人情報が流出した厚生労働省所管の日本年金機構だ。

 社会保障の中核である公的年金や医療保険も今後マイナンバーと紐付ける予定だ。仮に大量のマイナンバーが流出していたら、マイナンバーを悪用したなりすましによる年金詐欺など大変な事態になっていた可能性もある。情報管理のずさんさは事件を検証した「日本年金機構における不正アクセスによる情報流出事案検証委員会」が明らかにしている。その原因として「情報セキュリティの重要性に関する意識の欠如」「組織的な危機管理対応の欠如」「組織横断的、有機的な連携の欠如」の3つを挙げている。

マイナンバー汚職


 もうひとつは医療保険とマイナンバーの一体化にかかわる事件。システム構築に伴う発注の見返りに賄賂を受け取った“マイナンバー汚職”だ。収賄容疑で逮捕されたのは厚生労働省情報政策担当参事官室室長補佐の中安一幸容疑者。贈賄側の日本システムサイエンス社の社長(当時)から現金100万円のほか、複数回にわたって計数百万円を受け取っていた疑いがあることが報じられている。