女優の真木よう子が主演の連続テレビドラマ『セシルのもくろみ』(フジテレビ系)の初回が13日に放送され、視聴率は5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。真木本人はこの結果を受けて、「私は悲しいんでません。むしろ更に燃えて来ました。」(原文ママ)とTwitterでコメントした。
唯川恵の同名小説を原作としたこのドラマは、ファッション雑誌業界を舞台にさまざまな女性たちがぶつかりあいながら幸せを探していくという物語。真木は、たまたまスカウトされて読者モデルとなり、成功の階段を駆け上がっていく主婦・宮地奈央を演じる。そのほか、奈央とタッグを組んでともに上を目指すファッションライター・沖田江里役で伊藤歩、ファッション誌「ヴァニティ」の編集部デスク・黒沢洵子役で板谷由夏、「ヴァニティ」のカバーモデルを務める浜口由華子役で吉瀬美智子が出演する。
初回は、北春日部で総菜屋のパートをしながら親子3人でつつましく暮らす奈央が洵子(板谷)のお声がかりで読者モデルとしてスカウトされ、紆余曲折を経ながら最終的には読者モデルの世界でやっていくことを決意する――という展開だった。ストーリーについては残念ながらひとつもおもしろいところがなかったが、奈央が本格的にファッション雑誌業界で下剋上を起こしていく次回以降の盛り上がりを期待したい。
ただ、主演の真木には大いに疑問が残った。平凡に暮らしていたごく普通の主婦のはずなのに、プロモデルも顔負けのすさまじい痩せっぷりでガリガリ。ドレスを着たシーンでは骨と皮ばかりの腕や脚が目立ってしまい、なんだかいたたまれない気持ちになってきた。Twitterなどに書き込まれた視聴者の感想にも、「役作りのために痩せすぎ」「すごい痩せててちょっと怖かった」「健康的に大丈夫なのかなーと心配になる」など、真木の極端な痩せ方を指摘する声が少なくなかった。
おしゃれに興味のない設定なのにカラーコンタクトで黒目を大きく見せている(かのように見える)のもまったく意味がわからない。視聴者からも「昆虫みたいで気持ち悪い」「宇宙人みたいで怖い」など不評だった。常にドスのきいた低い声でしゃべる台詞回しも率直に言って不快だ。
そもそも原作では、主人公は高層マンションに暮らすプチセレブという設定。ドラマとしてはそれでは共感が得られないと考え、北春日部の総菜屋でパートをするヤンキー主婦に改変したのだろうが、はっきり言ってキャラ設定がやりすぎである。ごく普通の主婦でやめておけばいいのに、珍妙なファッションをする極端なダサダサ人間に描いてしまった。あそこまで周囲の目やTPOをわきまえない人がいたとしたら、ただ単に「がさつ」では済まされない問題なのではないか。