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片山修のずだぶくろトップインタビュー 第10回 河合弘登氏(河合塾理事長)

東大入学を競うのはもう古い…なぜ東大卒エリートは世界で通用しない?日本の教育の難点

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河合 弘登(かわい・ひろと):1947年東京生まれ。84年に河合塾入塾。2001年から河合塾理事長に就任。同年、河合塾学園理事長に就任し、現在は会長。2016年に東京学園高等学校理事長に就任。

 今、塾や予備校など国内の教育産業は、大きな変化を迫られている。まず、少子高齢化に伴う若年人口の減少だ。1990年の18歳人口は約200万人だったが、2015年には約120万人にまで減少。一方、国内の大学の数は、90年の507校から、15年に779校まで増えた。学部の数にいたっては、約1300から、いまや2260以上まで多様化が進んでいる。

 この環境下、90年に約25%だった大学進学率は15年に約50%と、ほぼ2人に1人が大学にいく時代を迎えている。長年、教育産業の最前線を走ってきた河合塾は、現状をどのように見ているのか。理事長の河合弘登氏に聞いた。

“お父さん改革”の必要性


片山 河合さんは、家庭が変わらなければ教育は変わらないと主張されています。その意味で、保護者、とくに世の母親たちの過保護は過熱していますね。

河合 そうなんですよ。「何番教室が暑すぎる」と、保護者から塾に連絡が入ります。教室で授業を受けている息子さんが携帯電話で連絡してきたので、室温を下げてくれという。ほかにも、子どもが最寄り駅からの道順がわからなくて困っているから、「塾の先生が駅まで迎えに行ってくれませんか」と電話してくる。いまや、大学の入学式や卒業式に親が参加するのは当たり前でしょう。就職後に「腹痛で会社を休みます」と保護者から電話があったという話まで聞きます。そこまでの状況だと、若者が自分でなんとかする力が育たなくなってしまいます。

片山 病院のクレーマーも増えているそうですが、学校や塾でも問題になっていますよね。

河合 うん、まあでもね、ある程度は仕方がないですよ。

片山 母親は、息子が40になっても「ご飯を食べただろうか」と心配するそうですからね。母性本能は否定できない。

河合 だから、「お父さん」もがんばらないといけないと思いますね。子どもの教育に、父親がもっと関与しないといけない。社会のなかで働いて社会性を身につけているんだから、それをもっと子どもに話して伝えないといけない。遠慮し過ぎですよ。仕方なく母親がかかわるから、心配性になってしまう。

片山 家庭のなかの父親が変わらないといけないんですね。

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