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パチンコ「出玉規制」に敗れたメーカーの数々……「負債50憶円」「事業撤退」なかには復帰と遂げた会社も

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 度重なる規制により、パチンコホールの倒産が目立つ昨今。 パチスロは「5.5号機」から「5.9号機」へ、そして今年2月から開始の「6号機」と段階を踏んだ出玉規制が行われています。射幸性は下がる一方で、ホールへ足を運ぶユーザーは減少し続けているでしょう。店舗数が減るのも無理はありません。

 ただ、このような影響を受けているのはメーカーも同じです。人気機種を輩出してきたメーカーでさえ、規制に抗うことは難しいのです。ヒット作を生み出すのは簡単ではありません。

 そこで今回は、惜しまれながらもパチンコ業界を”撤退“した「パチンコメーカー」を今一度振り返りたいと思います。

パチスロでも人気を博したゲームメーカー

 ゲーム『メタルスラッグ』『THE KING OF FIGHTERS』などで知られるSNKプレイモア(現、SNK)は、2004年からパチスロ事業を開始しました。

 自社のゲーム版権を自由に使えるメリットを生かし、ヒット作を量産。またゲーム版権の他に、『スカイラブ』『シスタークエスト』シリーズなどのオリジナル機種も作り上げ、多くのファンを抱える人気パチスロメーカーへとなったのです。

 しかし、別れは当然やってきました。

 2015年、「5.5号機」が開始される直前にパチスロ事業の撤退を発表。同年は『パチスロコブラ』『ビーストバスターズ』などが導入されるも結果は振るわず、なにより将来の規制を危惧し撤退を決めたようです。

 その後、パチスロ版権はライセンス事業に活用。昨年には、ハイライツ・エンタテインメントから『シスタークエスト~時の魔術師と悠久の姉妹~』が登場しました。メーカーが変わったといえ、人気コンテンツの続編機に歓喜したファンは多かったですね。

事業撤退も後に……

 カジノマシンを手掛ける「アリストクラートレジャー」の日本法人として2001年、 「アリストクラートテクノロジーズ」 がパチンコ業界に参入しました。

 4号機では『巨人の星』シリーズで人気を博し、5号機となってもその勢いは衰えませんでした。また、今では当たり前となったパチスロのシステム「上乗せ特化ゾーン」を業界で初めて搭載したメーカーでもあるんです。(機種は『皆伝丸 朝姫奪還編』)

 しかし2015年4月、SNKプレイモアと同じく先行きの不安から事業撤退を表明。ファンからは「絶対衝撃はもう打てないのか」「巨人の星好きだったのに……」と惜しむ声が絶えなかったが……。

 同年6月、遊技機販売会社フィールズは、「アリストクラートレジャー」から株式を買収。フィールズを親会社とする新たな体制下で継続することになったのです。

 また社名も新たに「クロスアルファ」に変更。新機種の登場が期待されていましたが……この発表以降、動きは一切ありません。ファンのためにも、早く新作を作ってほしいものですね。

負債額○○億円……

『SNKプレイモア』『アリストクラート』は、紆余曲折がありながらもパチンコ業界に携わっています。しかし、多額の負債を抱えて倒産してしまったメーカーも存在しているのです。

 それが、1957年創業の老舗メーカー奥村遊機です。

 最盛期の売り上げは約335憶円を誇り、『研ナオコ』『あしたのジョー』『笑ゥせぇるすまん』など、さまざまなコンテンツをパチンコ化。老舗メーカーでありながらも、臨機応変な機種開発に定評がありました。

 しかし、その努力が報われことはなかったのです。晩年はヒット作に恵まれず赤字続きとなり、倒産した2014年の売上高は最盛期の半分以下である「約133憶円」。そして、負債額はなんと「50憶円」にも及んだそうです。

 時代を築いてきた老舗メーカーの終わりを悲しんだファンは多かったのではないでしょうか。

●●●

 ヒット機種を量産し歴史あるメーカーでさえも、経営が困難となるこのご時世。今回の新たな出玉規制により、その厳しさは増すことに違いないです。

 大手メーカーがある日突然、パチンコ業界から手を引くことも……。
(文=編集部)

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