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世界大手・曙ブレーキ、経営危機で私的整理…約30年も信元社長君臨の経営の代償

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曙ブレーキ工業本社(「Wikipedia」より)

 トヨタ自動車が筆頭株主のブレーキ世界大手、曙ブレーキ工業は2019年3月期の業績予想を下方修正した。最終損益は20億円の黒字を見込んでいたが、従来予想から一転、192億円の赤字(前期は7億8200万円の黒字)とした。不振が続く米国などで生産設備の減損損失を150億円計上したのが響いた。売上高は2432億円(前期比8%減)、営業利益は4億円の赤字(前期は81億4300万円の黒字)に転落する見込み。

 同社の再生のポイントは何か。4点を挙げる。

地銀に融資の返済を迫られADRを申請

 ひとつは金融支援だ。同社は1月末に私的整理の一種である事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)制度の利用を申請し、金融機関に資金繰りの支援を求めた。1月31日付日本経済新聞は、こう報じている。

「1月初め、ある地方銀行が債務の返済を曙ブレーキに強く迫ってきたのが引き金だった。(中略)曙ブレーキはメインバンクと協議してADRを申請することを決めた」

 米国事業の苦戦で財務体質が悪化したことがきっかけだ。

 18年4~12月期の連結決算は、最終損益が177億円の赤字(前年同期は22億5900万円の黒字)。その結果、株主資本が49億円のマイナスとなり、財務制限条項に抵触し、1089億円ある有利子負債を計画通り返済するのが難しくなった。決算短信に、経営に赤信号が点ったことを意味する「継続企業の前提に関する注記」を記載した。

 2月12日に、東京都内で第1回の債権者会議を開き、取引金融機関から借入金の返済の「一時停止」について同意を得たと発表した。借入金の返済計画を見直す。4月8日と6月11日にも債権者会議を開き、事業再生計画案を決議する予定だ。

 ADR申請は銀行の決算に影響を与えた。武蔵野銀行の18年4~12月期連結決算は最終損益が12億円の赤字(前年同期は88億円の黒字)となった。曙ブレーキがADR手続きを申請したのに伴い、曙ブレーキへの貸出金70億円を全額引き当てたため、不良債権処理費用が大幅に増えた。

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