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桶谷 功「インサイト思考~人の気持ちをひもとくマーケティング」

なぜライザップが成功したのか、瀬戸社長自身はわかっているのか?その素晴らしい事業

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ライザップ(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 RIZAP(ライザップ)グループは、M&Aの失敗が続き、招聘したプロ経営者の松本晃氏が代表権を返上するなど、経営が大きく揺らいでいますが、そもそものライザップ事業の成功は素晴らしいものだったと、とらえています。

 筆者は、消費者心理(インサイト)を捉えたマーケティングを提唱しているコンサルタントですが、ライザップ事業はまさにこの消費者心理をとらえたものだったからです。

ライザップは、「三日坊主にならずに続けられる」


 ライザップの事業は、2012年のトレーニングジムから始まり急成長しました。テレビCMに有名人を起用し、肉体改造の「ビフォー&アフター」(ダイエット前の太った身体とダイエット成功後の引き締まった身体)をセンセーショナルに見せた点に目を奪われがちですが、成功要因はもっと深いところにあります。

 多くの人は、「やせたい」とか「こういう体型になりたい」と思いながら、心のどこかでジムに通っても「どうせ、やせられない」と思っています。自分のまわりを見渡しても、ジムに通ってダイエットに成功した人をあまり見かけない、という人が多いでしょう。また、やせると決意をしても、「どうせ三日坊主で続かない」と思っています。年始に何か決意しても、2月には忘れてしまう人も多いのではないでしょうか。

 そういう人々の心の葛藤をとらえて、ライザップは「結果にコミットする」というメッセージを発信し、「どうせ無理だと思っていたけど、これなら結果が出るかも」、そして、「三日坊主にならずに、やり遂げられる」気持ちにしたのです。これこそが、ライザップのジム事業が成功した真の要因です。

 人の心を掴まえることで、高額の会費を納得させ、数多くの既存のフィットネスクラブと差別化することにも成功したのです。

「ジム」から「英会話」「ゴルフ」「料理教室」に拡張できる理由


 さらにライザップは、ジムでの成功をもとに「英会話」や「ゴルフ」「料理教室」などに事業を拡大していきます。これらはすべて、人々が抱いている同じ心理をとらえたものです。

「英会話」でいえば、多くの人が「英語を話せるようになりたいけど、どうせ三日坊主で続かない」と思っていますし、心のどこかで「英会話教室に通って、英語が話せるようになった人ってほんとにいるの?」と疑心暗鬼なのではないでしょうか。この心理をとらえて、「結果にコミットする」。具体的には、「3カ月でビジネス英語が最大の武器になる」ようにするわけです。

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