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スルガ銀行、総融資の3割・1兆円で不正発覚…みずほ・りそなは救済拒否、新生銀行が提携の裏事情

文=編集部
スルガ銀行、総融資の3割・1兆円で不正発覚…みずほ・りそなは救済拒否、新生銀行が提携の裏事情の画像1スルガ銀行(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 スルガ銀行のスポンサー探しに関して、4月13日付記事『スルガ銀行、5月の“Xデイ”が取り沙汰…単独生き残り困難、有力スポンサー候補に新生銀行』で報じたように、新生銀行がスルガ銀行の救済に動いた。

 だが、業務提携はしたものの資本提携まで踏み込めていない。それは、スルガ銀行の創業家がネックとなっているとみられている。

 新生銀行は、今や公的資金を返済できない唯一の銀行となった。前出記事で「新生銀行がスルガ銀行救済に手を挙げているのは、金融庁(遠藤俊英長官)に恩を売って、金融庁との関係を良くしたいとの思惑があるからだ。今や新生銀行は実質、ノンバンク状態。普通の銀行は新生銀行と組みたくない。その意味で、同様にノンバンク化したスルガ銀行なら親和性がある」(有力金融筋)との声を紹介した。こうした背景もあって、新生銀行がスルガ銀行の“受け皿”のダークホースとして急浮上してきたわけだ。

 スルガ銀行は5月15日、新生銀行と、家電量販店・ノジマとの業務提携で基本合意したと正式に発表した。

 新生銀行とは個人向けローンなどの分野で、ノジマとはクレジットカード事業や、金融とITを融合した「フィンテック」事業を共同で展開することを目指す。

 ただ、新生銀行の資本参加(数パーセントと報じられていた)は、スルガ銀行創業家の持ち株の売却が価格面で折り合えなかったこともあって見送られた。スルガ銀行の現経営陣は、創業家から買い取った株式を業務提携先に割り当てるシナリオを描いており、金融庁も新生銀行の資本参加を視野に入れていた。発表前日まで金融庁を交えた協議が水面下で続けられたが、結局、合意に至らず、「今回はあくまで業務提携まで」(スルガ銀行の有國三知男社長)となった。

 スルガ銀行の3月末の預金残高は、前年同期比22.5%減の3兆1656億円。今年1~3月だけで預金残高が630億円減少、不正融資問題による顧客離れが依然として続いている。

 神奈川県が地盤の家電量販店中堅のノジマは、スルガ銀行株を市場経由で4.98%(議決権ベース)を保有しており、追加取得もあり得るとしている。しかし、年商5000億円のノジマがスルガ銀行を丸飲みするのは無理がある。異業種の軍門に降ることをスルガ銀行が潔しとはしないだろう。

りそなやみずほは出資等を拒否

 ノジマは2017年、富士通の子会社だったインターネット接続サービス大手、ニフティの個人向け事業を買収するなど、事業の多角化に積極的だ。スルガ銀行の有國社長は「(ノジマとの提携について)今までになかった新しいことができるのではないか」と期待感を滲ませたが、ノジマがスルガ銀行の経営再建で果たす役割は限定的だろう。

 SBIホールディングス(HD)の北尾吉孝社長は「我々ならスルガ銀行をうまくマネージメントできる」と意欲を燃やしていた。市場経由でスルガ銀行株を買う可能性をスルガ銀行側に伝えたと報じられた。SBIHD傘下のSBI証券が業務提携する可能性は残るが、広がりを見せてはいない。金融庁から見ればSBIグループは、スルガ銀行のスポンサーの本命・本筋ではない。

BusinessJournal編集部

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