【完了】ブロードリンク、社員が勝手にHDDを持ち出せるヤバイ企業体質…神奈川県データ流出の画像1
神奈川県庁(Wikipediaより)

 神奈川県庁のデータ流出にインターネット上は騒然となっている。朝日新聞は6日付の朝刊で、納税者の個人情報を含む大量の神奈川県庁のデータが流出したと報じた。行政文書が保存されていたハードディスク(HDD)がネットオークションを通じて転売されていたというのだ。県の規則では、個人情報の入ったHDDは物理的に破壊してデータを消去しなければならないのだが、処分の委託を受けていたブロードリンク(東京)の社員が持ち出しオークションで転売したという。ブロードリンクは同日、この社員を窃盗の疑いで警視庁に告発。警視庁は6日、同社員高橋雄一容疑者(51)を窃盗容疑で逮捕した。

個人情報満載の9個のHDDが行方不明

 報道によると、転売されたHDDは県庁内の各部局の情報を蓄積する共有サーバーで使用されていた。HDDに記録されていた行政文書は、法人名が記載された税務調査関連書類、個人名や住所を含む自動車税納税記録、県職員の評定や名簿、公共施設の見取り図などだという。県は富士通リース横浜支店(横浜市)からサーバーを借りていて、今春、リース契約満了に伴い交換した。そして同社は交換後のサーバーに付属するHDDの処分とデータ消去をブロードリンクに委託していたのだという。

 県によると、処分されなかったハードディスクは18個。データは1個当たり3テラバイトと見られる。このうち9個は、オークションの転売先のIT企業経営者の手もとにあることが確認された。一方、残り9個の行方はわかっていない。

 同県の黒岩祐治知事は6日、県庁で会見し次のように述べた。

「流出ではなく、盗難されたもの。インターネット上に県の情報が流出したわけではありません。(従業員は)これ以外に9個を盗み、オークションにだしたとしており、残りを速やかに回収するよう事業者に求めている。

 富士通リースとブロードリンクの管理体制に問題があったわけではありますが、県としてもデータ消去の履行確認が不十分だった。誠に遺憾であり、県民の皆様に深く詫び申し上げます。今後は契約満了時には、県職員立ち合いのもと、ハードディスクを物理破壊する契約に改めるようにしたい」

 あくまで“情報流出”は否定し、ブロードリンクの従業員がHDDを盗んだだけという立場だが、行方がわからないHDDがある時点で「漏洩していない」というのは苦しい言い訳だ。

他のHDDは適正に処理されていたのか?

 今回、処分するはずのHDDを盗み出し、オークションで転売した社員が在籍するブロードリンクは、朝日生命保険の営業社員だった榊彰一氏が2000年に立ち上げたベンチャー企業だ。