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中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

54歳で貯金200万円、保険見直しで65歳で2620万円…子どもの独立が見直しの好機

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー
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「Getty Images」より

 退職が現実に迫ってくる50代。先日、まもなく子どもが大学を卒業するので、保険を見直して貯金を増やしたいというカップルの相談を受けた。現在の貯金は200万円。果たして、退職までに十分な貯金をつくれるだろうか。

子どもの大学卒業、就職は、保険と貯金見直しの好機

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『50代のいま、やっておくべきお金のこと 新版』(中村芳子/ダイヤモンド社)

 相談に来られたのは埼玉県にお住まいの54歳の会社員の夫と52歳の専業主婦の奥さま。来年3月にひとり息子が大学を卒業するので、生命保険を見直したい、老後のためにちゃんとためたいという相談だ。

 加入している保険は、夫が5本、妻が2本、息子が3本の合計10本。多いがけっして珍しいケースではない。会社で勧められたり、広告で興味を持ったり、親戚が保険会社に就職したり、保険ショップで勧められたり、保険はいつの間にか増えてしまいがちだ。

 子どもが小さいときは、稼ぎ手の夫が若くして亡くなったときのために生命保険に入るのが一般的。妻と子の生活費、それから子の教育費を死亡保険金で備えるのだ。会社員だと亡くなったときに3000万〜6000万円くらいの保険金が払われる保険に入っているケースが多い。

 だが、子が独立すれば、もう子の教育費も生活費も残さなくてよくなる。妻の生活費分はどうだろう。試算してみると、たいてい遺族年金や貯金、死亡退職金で十分生活していけることがわかる。夫の死亡保障はほとんどいらなくなる。だから、子の独立は保険を見直す絶好の機会となる。

 相談者が加入していた保険は次の通り。保険料のトータルは月6万6600円。さあ、これをどれだけ減らせるだろう。

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定期付終身保険の特約を全部外したら、月3万4000円の保険料が1400円に!

 一番保険料が高いのが、大手生命保険会社の「定期保険特約付終身保険」だ。今では時代後れになりあまり売られていないが、今の50代が一番多く加入している保険のひとつだ。

 仕組みはこう。一生、死亡保障が続く「終身保険」に、60歳までなどの一定期間、掛け捨ての「定期保険」で死亡保障をプラスする。これに、だいたい医療特約や介護特約などのおまけがついている。相談者の保険は、終身保険が150万円。定期特約が62歳までで2600万円。これに介護特約や医療特約がついている。医療特約は入院1日1万円、この介護特約は要介護2以上になったときに100万円の一時金が払われる保障だ。

 奥さまと話すと「子どもの教育費のための保障はいらなくなるけど、万一彼が亡くなったとき、生活していくためやなんかに2,000万円くらいは必要なんじゃないかしら」と考えておられた。そこで、万一ご主人が亡くなったら、お金がどうなるか考えてみた。

 結論からいうと、妻にはお金を残さなくても大丈夫、ということに。どうしてなのかみていこう。

夫の死亡で住宅ローンがなくなる、遺族厚生年金を受け取る、死亡退職金が払われる

 今の夫の手取り年収が600万円くらいだから、夫が亡くなった後も、暮らしていくのに年400万円くらいは必要じゃないか、と奥さんは考えておられた。ところがそんなには必要ない。

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