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コカ・コーラ、もとは頭痛薬だった!複数の偶然が重なり誕生、ロゴも偶然の産物

文=野田宜成/株式会社野田宜成総合研究所代表取締役、継続経営コンサルタント
コカ・コーラ、もとは頭痛薬だった!複数の偶然の産物
さまざまなサイズのコカ・コーラ(「Wikipedia」より)

 米ジョージア州アトランタに「ジョン・ペンバートン」という薬屋があった。店主のジョン・ペンバートンは、何十種類もの治療薬をつくっていた。「女曾長の自髪染め剤」や「金梅草の咳止めシロップ」「人生を3倍楽しむための丸薬」といったユニークな名前の薬もあった。

 ある日、ペンバートンが店の奥にある部屋に入ると従業員2人が、彼が新しくつくったシロップ状の頭痛薬を水で割って飲んでいた。

店主 「何を飲んでいるんだい?」

従業員 「頭痛薬を水で割って飲んでいます。」

店主 「頭が痛いのかい?」

従業員 「いや、そうではないのですが、これおいしいんです。」

店主 「ちょっと俺にも飲ませて」

店主 「おいしいじゃないか。水でなくて、ソーダ水だとどうだろう?」

 ペンバートンはソーダ水を加えてみた。すると、シューッと泡が出て、さらに良い味になった。そして、これを「コカ・コーラ」という名前をつけて店で売ることにした。1892年1月29日のことだった。

 これが、後に世界的に爆発的ヒットとなった「コカ・コーラ」のスタートだ。

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コカ・コーラの発明者 ジョン・ペンバートン(「History of Yesterday」より)

 あなたがこの薬屋の店主だったら、どうだろうか。従業員が飲んでいるのを見て「何、店のものを勝手に飲んでいるのだ!」と怒るのが普通かもしれない。はたまた、何も気づかずスルーしてしまうかもしれない。

 従業員が何百という薬の中から頭痛薬を選んだ偶然、店主が気づいた偶然、ソーダ水を入れた偶然。これら複数の偶然が重なってできたのが「コカ・コーラ」なのだ。

 余談だが、「コカ・コーラ」のあの流れるような字体のロゴは、広告代理店やデザイナーが考えたものではない。ペンバートンのビジネスパートナーが売り上げの記録をつけていたノートに「Coca-Cola」の文字が筆記体で書いてあるのを見つけて、そのままロゴにしたのだ。ロゴも偶然の産物だった。

 どうしてペンバートンは、偶然を活かすことができたのか。次回の解説編でも詳しく説明するが、ペンバートンは好奇心が旺盛で社交性に富んでいたからこそ、偶然を活かすことができたのだ。それには専門知識や高度な経営能力も必要ない。あなたでも真似できることだ。

野田宜成/株式会社野田宜成総合研究所代表取締役、継続経営コンサルタント

野田宜成/株式会社野田宜成総合研究所代表取締役、継続経営コンサルタント

ビジネスに役立つ情報がたった2時間で手に入る勉強会野田宜成総合研究所ビジネスサークルを主催。「事業を永続させるには、社長が我社の守るべきもの、変えていくべきものを明確にし、効果的な仕組みをつくることが重要」と主唱する継続経営コンサルタント。神奈川大学卒業後、日産車体に入社。エンジニアとしてプロジェクトの第一線で継続した品質向上、生産効率の改善に従事。その後、船井総合研究所に転身。


不易流行を元とした、永く続く企業づくりの指導に邁進する。独立後も継続する経営をテーマに500社以上の企業を指導。短期的な視点だけの数字にとらわれず常に売上を向上し、事業を継続させる仕組みを構築させる。これらの経験を活かし、2005年から2006年、沖縄大学大学院非常勤講師。2011年から2014年、浜松大学経営学部外部講師を務める。


著書『こいつできる!と思われる いまどきの段取り』『~見えないものがみえてくる~数値力の磨き方』(日本実業出版社)など。

Twitter:@noda7

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