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「くら寿司のネタのクオリティが低下」は本当?値上げ路線のスシローと真逆戦略

取材・文=文月/A4studio
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くら寿司の店舗(「Wikipedia」より)

 気軽に寿司に舌鼓を打て、老若男女問わず人気を博す回転寿司チェーン。しかし、近年では原材料費、人件費の高騰などの理由により、値上げを検討するチェーンも少なくない。特に大手回転寿司チェーンのスシローが10月から10~30円ほどの値上げを実施すると発表したことは、多くの回転寿司ファンを驚かせた。

 一方で、スシローに並ぶ大手チェーンの「くら寿司」は、7月8日から一皿220円(税込)の「できたてシリーズ」の販売を開始したものの、基本的には現状の価格を維持するという方向性のようだ。利用者としては安い価格のまま寿司を食べられるのはありがたいことだろうが、意外にも「くら寿司」ファンからは「ネタのクオリティが低くなっている」と不満の声が挙がっているのである。

 なかでも、6月28日にあるTwitterユーザーが「くら寿司」で撮影し、投稿した「いくら」の写真は、ネタのクオリティがあまりにも低すぎると大きな話題となった。その写真では、キュウリが軍艦の大部分を覆っており、肝心のいくら自体の量はかなり少なめとなっていたのだ。リプ欄では「具が少なすぎる『ねぎまぐろ』」「中身がスカスカすぎる『国産 太刀魚軍艦』」などツイート主と同様に「くら寿司」のネタの写真をアップするユーザーで溢れ、多くの人がクオリティが低下したのではと疑念を抱く形となった。

 どれほどの価格でどれほどの寿司を提供するかは各回転寿司チェーン次第だが、昨今の原価高騰の現状を踏まえると、今後は企業戦略や仕入れなどの差でチェーンごとにクオリティの差が出てくる可能性もあるだろう。実際、スシローと「くら寿司」は、価格とクオリティで対照的といえるほど戦略に違いがあるように感じる。

 そこで今回はフードアナリストの重盛高雄氏に、両社の経営方針を比較してもらい、今後両社がどのような営業をしていきそうかなどを解説してもらった。

フェアメニュー重視のスシロー、ファミリー向けに安心を謳う「くら寿司」

 比較を行う前に、両社の近年の経営方針について振り返っておこう。まずはスシローの経営方針から。

「スシローは、国内店舗数が2021年12月31日現在で626と業界トップの店舗数を誇る回転寿司チェーンとなっています。業界最多の店舗数ゆえにある程度の客数を担保できるため、一括的な仕入れが可能となり、良質なネタを確保しやすいという特徴があります。ただ店舗展開の規模が大きいぶん、“地方限定”といった小規模な営業戦略はとりにくいですし、一括仕入れによる食品ロスのリスクも増えてくるため、小回りの利く営業はしにくいでしょう。

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