同紙の調べによると、12年度は日本の大手3社の世界販売は約1800万台と前年度比約2割増え、9000億円前後の増益を見込む。主因は、北米販売における24%という高い伸び率だ。
加えて、トヨタの場合、11年度は円高による減益が年間2500億円だったが、最近の円安効果により、12年度は300億円の増益要因になる予定。
一方、海外勢の先行きは厳しい。独フォルクスワーゲン(VW)は12年度、世界販売は過去最多の927万5000台で、営業最高益を更新し世界首位を守る見通しだが、日本メーカーより比重が大きい欧州販売の低迷が不安要因だという。米フォード・モーターは5位に後退。米ゼネラル・モーターズ(GM)は、資産の減損処理で大幅な営業赤字となった。
また、11年度に日本勢が苦戦する間にシェアを拡大した韓国・現代自動車も、12年10~12月期の営業利益は前年同期比12%減少したという。
そうした中、13年度の日本勢の見通しは明るい。同紙の試算によれば、3月14日の為替水準が今後も続けば、トヨタは年6000億円以上の増益効果が見込め、同年度の同社の営業利益が2兆円に達すると予想する市場関係者もいるという。加えて、日本勢は新型車も相次ぎ投入し、北米などで攻勢に出ている。
欧州の景気低迷、国内ではエコカー補助金終了による販売減といったマイナス要因もあるが、13年度はトヨタが6年ぶりに世界首位の座につくとの観測もあるという。
(文=編集部)