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今年2月付米調査会社IDCのレポート(http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS25450615)では、14年のスマホのOS別出荷台数は、アンドロイドの81.5%に対してアップルのiOSは14.8%となっており、「いつか来た道」に再びアップルは迷い込んでしまうかもしれない。
偉大な天才ジョブズ氏ですら、「素晴らしいものをつくれば売れる」というメーカー発想からはなかなか脱出できなかったのだ。日本でも「良いものをつくることが第一だ」という思考には共感をもつ人が多い。しかし、それが今日の日本メーカーの惨状を招いてしまった一因であると思わざるを得ない。
良い製品をつくることは素晴らしいことであり、当たり前のことともいえる。しかし、残念ながらそれだけでは世界では勝てないということに、日本の経営者も早く気が付くべきだろう。ゲイツ氏のように最高ではないかもしれないが、ある程度の製品レベルでもプラットフォームを握ったものが市場を席巻する勝者になっているのが現実なのだ。実際、時価総額上位30社のうち14社が、プラットフォーム戦略に基づくビジネスとなっている(米マサチューセッツ工科大学調べ)。
そしてそれは、一企業のビジネスを拡大する戦略だけではなく、もうひとつ上のレイヤーである新しい産業を創りだすという視点が、経営者に求められていることでもあるといえるだろう。
(文=平野敦士カール/ビジネス・ブレークスルー大学教授、ネットストラテジー代表取締役社長)
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