次期Windowsである、「Windows 10」のリリース日が7月29日に決定された。Windows 10は、今のところ最後のWindowsになる予定のOSだ。サポート期限は設定されておらず、今後はWindows 10という名称のままアップデートを重ねていくとされている。
将来的には月額や年額での課金制になるのではないかともいわれているが、とりあえずリリース後1年間はWindows 7以降のOSを利用しているユーザーは無償でアップグレードが受けられることになっている。
このアップグレードは、リリース前に予約することも可能だ。わざわざリリースを待ち構えてダウンロードしなくとも、予約しておけば自動的に取得してくれる。
予約可能な条件は?
最低システム要件は、CPUが1GHz以上。32bit版なら1GB以上のメモリと16GB以上のストレージ空き容量で、64bit版なら2GB以上のメモリと20GB以上のストレージ空き容量だ。ディスプレイは1024×600ドット以上で、8インチ以上のサイズがあればよい。Windows 7が動いているPCなら、まず問題なく使えるだろう。
この条件を満たしたマシンで、Windows Updateが適切に行われており、自動更新が有効になっていれば、タスクトレイにWindowsマークが表示される。そこから予約の申し込みが可能だ。
ただし、全デバイスに一斉配信されているわけではないため、今はまだ表示されておらず、いずれ表示されるということもあるようだ。
予約しておいたほうが得?
予約が始まったとなると、慌てて動きだす人もいるだろう。しかし、早く予約したところで、特別にオトクというわけではない。2016年7月末までにアップグレードするならば、金銭的なメリットという面では違いがないはずだ。もちろん、予約したから損ということもないだろう。
ただし、仕事用のPCに限っては、予約しないことを強くお勧めしたい。新しいOSでは、使えなくなるアプリケーションや周辺機器が毎回出てくるものだからだ。
特に企業向けのアプリは、安定性を重視するために、古い環境に合わせて作られたものをいつまでも使っているケースがよくある。周辺機器も、個人向けに比べて買い替えられていないことも多い。そして、それらが使えなくなれば大問題となる可能性が高い。
個人利用でも、安易なアップグレードは注意したい。最初のうちは不具合なども出やすく、また性能的には条件をクリアしている周辺機器でも、リリース日までにWindows 10対応ドライバが配信されなければ、動かなくなることもあり得る。「数日動かなくても問題はない」「自分で試行錯誤して使えるようにするのも楽しい」という猛者であれば差し支えないが、そうでなければアップグレード予約はオススメできない。
すでに予約していても解除可能
「もうすでに予約してしまった」という人も、解除が可能だ。予約の時と同じ流れで表示させた画面の左上にあるボタンからメニューを呼び出し、「確認の表示」→「予約の取り消し」をクリックするだけでOKだ。
予約してアップグレードのタイミングを待つか、予約せずに様子を見るかは個人の判断となるが、いずれにしてもダウンロードした直後に安易に実行しないように気をつけてほしい。やり方を間違えると、設定やファイル、アプリなどのデータがすべて消えてしまうからだ。手順を守って慎重にアップグレードし、快適なPCライフを送ろう。
(文=編集部)