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しかし、実際に履くことができる靴下に菓子を入れた場合、食品と非食品のどちらになるのだろうか。あるいは靴下に入れずに、化粧箱の中に靴下と菓子を入れたら、どうなるのだろうか。あくまでセット販売のため、菓子と容器を個別に値段をつけることはしない。
試案では、食品でも酒類は税金が高くなる。では、お歳暮やお中元でハムと酒をセットにして販売したらどうなるのだろうか。このような抱き合わせ商品には際限がないが、かといって「抱き合わせ商品は、必ず個別に値段を設定する」というのも強引な気がする。
それでは1品ずつ、「食品と非食品のどちらか」を決めるのはどうか。これも、事務手続きが大変で時間と手間がかかるので、売る側も行政も避けたいと思うのは当然だ。
いったいどうしたらいいのかというと、消費税を上げないことに尽きる。3つの試案のどれをとっても、行政と民間の負担は増える状況だ。行政とすれば、消費税が上がって税収が増えても、手続きや手間で経費も増えたとなれば意味がない。
軽減税率を採用しないことが簡単でわかりやすいが、それでは消費に大きな影響が出るだろう。「消費税を上げません」という法律を作ることが、簡単かつ低所得者層が一番望んでいることだ。
(文=垣田達哉/消費者問題研究所代表)
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