–乗り換え1件当たりの紹介料というのは、どのぐらいの水準なのでしょうか?
有田一平氏(以下、有田) ヨーロッパの事例では、1件当たり5000~1万円程度というイメージです。日本でも、異業種から電力小売りへの参入や、17年のガス小売り自由化などによる競争環境の整備により、同水準になると予測しています。
高品質なサービスでユーザーの信頼を集める
–電力小売りが完全自由化されると、電力会社を乗り換える人は増えてくるのでしょうか?
岩崎 エネチェンジには、それを促す役割もあると思います。電力自由化について、すでにいろいろな報道が出ていますが、消費者には乗り換えのメリットなど基本的な部分がまだ十分に浸透していないという印象を持っています。公平中立な比較サイトとして、エネチェンジがお客様の信頼を得ることができれば、電力会社の乗り換えも増えてくるのではないかと考えます。
–乗り換える人が多くなると、御社の利益にもつながります。
岩崎 その通りです。乗り換えの機運が盛り上がると、比較サイトの利用者も増え、紹介料の水準もアップしていくことが予想されます。
有田 新規参入の電力事業者も、いろいろな方法で顧客獲得を行います。時間がたつにつれて、紹介料も一定の水準に収れんしていくのではないかと思います。
–公平中立な立場を担保するために、どういったことに留意されていますか?
岩崎 やはり、サービスの品質です。例えば、エネチェンジの出した答えが本当に正しいのか。また、乗り換えによるメリットをユーザーに実感してもらえるか。それは、まさにサービスの質をどれだけ担保できるかということにかかっていると思います。そういう意味では、しっかりと電力データを分析して、簡単な入力でありながらも精度が高く、的確な答えを出せるようにしないといけません。今後、同じようなサイトも出てくるでしょうから、他サイトとの差異化要因はそういった点になると思います。