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すてきナイスグループの粉飾決算事件で横浜地検は7月25日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで、同社元会長の平田恒一郎、元副会長の日暮清、財務担当役員だった大野弘の3容疑者を逮捕した。
3人の逮捕容疑は、2015年3月期の同社連結決算で、架空売り上げを計上するなどの方法で利益を水増しした、虚偽の有価証券報告書を関東財務局に提出した疑い。
14年4~12月期は経常損益段階と最終損益段階で赤字だったが、通期の15年3月期で黒字に転換しており、地検は赤字を隠すために粉飾したとみている。
すてきナイスが設置した第三者委員会が7月24日に提出した報告書は、不正な会計処理が社内で「決算対策」と呼ばれ、平田容疑者らが「了解または指示」したと認定した。
報告書によると、同社は在庫物件を横浜市内の設計コンサルタント会社に販売し、15年 3月期に約30億円の売り上げを計上した。だが、この設計コンサルタント会社は実際にはすてきナイスの子会社に当たり、本来は認められない会計処理だったという。
平田容疑者は1988年に、すてきナイス創業者の父親から引き継ぎ社長に就任。18年、会長兼最高経営責任者(CEO)に就いたが、今年5月の証券取引等監視委員会と横浜地検の強制調査後に退任。木暮博雄社長も取締役に退き、杉田理之取締役が社長に就任した。
(文=編集部)
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