「クラウドは不安」は過去のこと、今はクラウドが安全
—マイナンバー法を契機に、企業によるクラウドの活用が増えていくということですね。
坂本 間違いなくそうなるでしょう。特に中小企業では情報管理やシステムにかけられる費用や要員が少ないですから、クラウド活用という選択肢が現実的です。
クラウドによる情報管理の信用性は年々高くなっています。弊社のクラウドサービスは、日経BP社が発表する「クラウドランキング」の汎用業務系部門で5回連続「ベストサービス」となり、サービスの信頼性及びセキュリティともに1位の評価を頂きました。
「クラウドは不安」というのは昔の話となりました。弊社サービスに限らず、マイナンバーの管理にはクラウドサービスの活用がもっとも有効かと思います。
–大変参考になりました。最後に、ウィズダムスクール校長の榎本恵一氏にも質問いたします。榎本氏は税理士でもあり、会計事務所も運営されています。マイナンバーの実施により、会計事務所の運営にも影響が出ると思います。その点はいかがでしょうか。
榎本恵一氏 はい。まさにその通りです。会計事務所は必然的に顧問先のマイナンバーを管理することになります。管理義務に関しては、中小零細企業には緩和措置がありますが、会計事務所は中小規模でも個人事務所でも緩和措置がなく、厳格さが求められます。
とはいえ、一般的な会計事務所では昨今の不景気で顧問料が減少傾向にあり、コストをかけることができず、そもそもリテラシーも足りません。会計事務所でも、今後はクラウドを活用したマイナンバー管理がメインになっていくでしょう。
顧問先に対するオーディタビリティの教育も重要です。会計事務所の先生方の負担を軽減させるために、ウィズダムスクールでもマイナンバーに対する講座を増やしていきたいと考えています。マイナンバーの厳格管理という役割が増えたことで、会計事務所にとって、まったく新しい時代に入ったといえるでしょう。
–ありがとうございました。
(構成=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー)