道を知らないタクシー運転手の教育はどうなってるの?東京無線さんに直撃取材!
『タクシー運転手の研修はどんなふうにやっているんですか?』
担当者 乗務員になりますと、東京無線の場合は教育指導部というのがありまして、一週間研修をやるわけです。そこで地理の勉強もやるわけです。東京無線の場合は61の加盟会社があるんですけれども、加盟会社それぞれの各会社に帰って、今度は会社で実際に運行しているタクシーの助手席に乗って研修をさせるっていうところもあるわけですよね。ただ、それは一カ月も二カ月もやるってワケではないと思うんですけどもね。
東京無線の場合、最低一週間は研修をするというわけか。一週間でどれぐらい都内を走れるものなのだろうか。
道を知らない運転手に関しては、もう一つ気になることがある。彼らの大半がカーナビを使おうとしない。道を知らないなら、素直にカーナビを使えばいいのにと思うのだが、なぜか使わないのだ。
ついでに聞いてみた。
『道がわからないならカーナビを使えばいいのに、使おうとしない運転手さんが多いのはどうしてですか?』
担当者 もちろんカーナビに行き先を入力すれば100%行けるわけですから。ただ、使わないのではなくて、使えないのかですね。
──使えない? 運転手の方で、カーナビを使えないから使わないっていう人もいるんですか?
担当者 中には使えないっていう人もいらっしゃると思います。もちろん私は確定的なことは言えませんけれども。
たしかにカーナビを使えない運転手はいる。以前、カーナビを使ってくださいと言ったら、リモコンを渡されたことがある。
──カーナビの使い方の研修はしないんですか?
担当者 それは各会社でやっています。弊社の教育指導部の研修ではそこまではやらないですね。
たぶんちゃんとカーナビの使い方を研修でやっている会社は少ない気がする。ならば、ぜひともそれぐらいはちゃんとやって欲しい。東京は広い。だから、僕が知っている範囲であれば、道案内するのは構わない。だが、カーナビの使い方まで教える筋合いはないからである。それはそっちでやっておいてくれ。
(文=山名宏和)