駅のホームの冷水機って、果たして洗ってるの?むしろ必要? 東京メトロさんに直接聞いてみた!
人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!
今週は鮫肌文殊氏が、地味に存在し続ける駅のホームの水飲み場について東京メトロに疑問をぶつけ、ついでに意外な事実が明らかに!
[回答者]東京メトロ 様
放送作家をやっていると言うと、他人から絶対に聞かれる質問に「そんなに何本も番組を抱えていて、よく次々にアイデアが出ますね。いったいどうやって思いつくんですか?」というものがある。
これはもう慣れとしか言いようがなくて、毎日毎日なにがしかのアイデアを出さなきゃならない生活を何十年も続けていると、脳ミソが自然にバラエティー番組の企画を考える仕様になってしまっている。こんなふうに書くとなんか偉そうだが、実際に考えなければいけないアイデアなんて「出川哲朗にどんなアホアホな罰ゲームをやらせるか?」とか「イモトアヤコをどんなロケで追い込むか?」とか、とても御年47歳のオトナのオッサンがまともに考える内容ではない。こんなアホなことばっか考えて、もう23年もたってしまった。
でも、アイデアってヤツはホント、気まぐれかつ水物である。5分でポンポン思いつく調子のいい日もあれば、3時間粘りに粘っていくら考えても1ミリも思いつかないこともある。実は、今回がそう。「だから直接聞いてみた」くなる素朴なギモンを一生懸命に考えたのだが、何も浮かばない。こんな時は、ヒントを得ようとしていつも何か思いついたらメモってる「ネタ帳」を見てみるに限る。
「空飛ぶイカ」「北国のイメチェン」「1人デモマシーン」「2人で出来るもん」――あれ? オレ、これのなにが面白いと思ってメモったんだろう? イカが空を飛ぶ? なんのことだ。前後の文章もなくただこれだけしか書いていないからワカラン。北国をイメチェンして何が面白いというのだ。
イカン、ネタ帳作戦はダメだ。次にやるのが、雑誌作戦。とにかくいろんな雑誌をパラパラめくって、旬のキーワードを探す。そのキーワードをヒントに何か思いつくって寸法だ。
「高岡早紀高級ソープ奉仕」「咲きごろ美女ヌードの値段」――イカン、いま「アサヒ芸能」(徳間書店)しか持ってない。アサ芸で拾えるキーワードでいいアイデアが思いつくとはとても思えん。
次にやるのが、周りを見渡して目につくものをヒントに、アイデアに結びつけるってやり方。「なんかないか、なんかないか」と、まるで夢遊病のように地下鉄の駅のホームをフラフラ。はたから見てたら完全にアブナイ人である。
「お!」。見つけた。駅のホームにある水飲み場。これって、ちゃんと掃除してるんだろうか? 不特定多数の人が使うから気にならないか? てか最近、駅の水飲み場で水飲んでる人なんて見ないけど。とりあえず、今回はこれでなんとかしてみよう(苦笑)!
だから直接、東京メトロに聞いてみた。
『地下鉄ホームにある水飲み場は、どのくらいの頻度で掃除してるんですか?』
担当者 定期的な清掃というのは特に設定されていないんですが、毎日ですね、清掃スタッフがいますので、周りのところですとか、(蛇口の)お口の周りを拭いたりとかはしております。
――ちなみに中の水はどうなんでしょう?
担当者 それについてはですね、お客様の営業が終わったあとに、夜間ですね、タイマーで自動セットされまして、全部水を排出させて、翌朝には新しい水がたまるという状態になっております。
――そのタイマーって、冷水機タイプの水飲み場のことですよね。旧式の蛇口の水飲み場の場合はどうなんですか?
担当者 蛇口のですか。今のこちらの資料ですと、夜間、口のところからずっと「ちょろ、ちょろ、ちょろ」っと漏れてるような形になりまして、それで(中の)水が入れ替わるという情報ですね。
聞けば、毎日ちゃんとケアはしているようだ。しかしここで、「最近、水飲み場自体が減ってきてますよね」と話題を振ったところ、衝撃の(!?)事実が浮かび上がった!