大手コンビニチェーンのセブン-イレブン。新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、コンビニ業界全体の売上が減少傾向にあるなか、6月度のセブン既存店売上高は前年同月比で101.0%となり、3カ月ぶりに前年の売上高を超えた。ほかの大手チェーンはいまだ減少傾向にあるため、国内最大手の底力を見せつけたというところだろう。
さて、セブンの食品といえば、お弁当やチルド麺といった主食から、ちょっとしたスイーツまで幅広いラインナップで、いずれも高クオリティな食品が多いことでも有名だ。だが、なかには買ってみると期待とは違っていたという商品もちらほら……。
そこで今回は、セブン-イレブンの食品をリサーチし、「この夏、買ってはいけない商品」を5つセレクト。あくまで「買うべき・買ってはいけない調査班」の独断ではあるが、買い物の際に参考にしていただければ幸いである。
みかんの牛乳寒天/203円(税込、以下同)
去年の春に当サイトで掲載した記事『セブンイレブン、“感動”品質の「とみ田ラーメン豚骨醤油」「オマール海老のビスク」』では、買うべき商品として「セブンプレミアム牛乳寒天3個パック」を紹介した。しかし、今回紹介する「みかんの牛乳寒天」は、同じ牛乳寒天でも買ってはいけない商品といわざるを得ない。
この商品は牛乳寒天でありながら、ミルクの風味は薄っすらと香る程度であり、甘さだけが続くうえに量が多いため、途中で飽きてしまうという声が多いのである。決して味が極端に不味いというわけではないのだが、掴みどころのない甘さが淡々と続くため新鮮さはなく、惰性で食べ進めることの虚しさを感じた人も少なくないだろう。
みかんの果肉はフレッシュで美味しいのだが、表からはたっぷり入っているように見えるのに対して、実際は上部などに集中しているため、みかんの量に期待して購入すると落胆してしまうこともありそうだ。みかんが目当てでも、牛乳寒天が目当てでも、この夏を乗り切るためのご褒美スイーツとして買うと、期待外れとなってしまうかもしれない。
フライドポテト/162円
セブン-イレブンのホットスナックコーナーには美味しい商品や、コストパフォーマンスに優れた商品もあるのだが、昨年夏掲載の記事『セブンイレブン、買うとガッカリな商品5選!ミニ冷し中華、冷しちく玉天うどん…』で紹介した「チキンナゲット 5個入り」のように、イマイチな商品も存在する。定番商品として並んでいる「フライドポテト」もそのひとつだ。
最大の欠点は、保温時間による差が極めて大きいことだ。揚げたての美味しい状態であれば問題ないのだが、長い間並んでいたことで、パサパサとした食感になってしまっている商品に出くわしてしまうことも少なくはない。せめてセブンならではの際立った特徴があればまだいいのだが、残念ながらそれもあまり感じられない。
しかし、その一方で冷凍食品の「レンジでフライドポテト」(138円)という商品は、電子レンジで加熱するだけで、細切りでカリッとした食感のポテトが味わえると評判になっている。ひと手間がかかってしまうが、ホットスナックコーナーのフライドポテトを買うならば、ぜひこちらの冷凍フライドポテトを味わってみてほしい。
ハッシュポテト/95円
先ほど挙げた「フライドポテト」と同じく、「ハッシュポテト」も揚げてから時間が経過してしまったものだと、品質がガクッと落ちてしまうためオススメできない商品だ。
揚げたてではない「ハッシュポテト」を実際に購入してみると、何よりもまず包装紙に油が染み出してしまったことによる持ちづらさが印象に残った。口にすることでさらに油が溢れ出てくるため、思わず胃もたれを心配してしまうほど。夏場の猛暑日ならば、その油っこさというデメリットが増すだろうことは想像に難くない。
タイミングよく揚げたてを購入できたとしても、突出した美味しさがあるというほどでもないのが「ハッシュポテト」のつらいところ。また、そもそもサイズ・量を考えて、ポテトを揚げただけのこの商品が約100円もするということに、解せないと感じる人もいることだろう……。
うま辛チキン(黒胡椒にんにく味)/213円
ホットスナックコーナーにたびたび登場する人気シリーズの「うま辛チキン」。だが、最近ラインナップに加わった新味の「うま辛チキン(黒胡椒にんにく味)」は、購入するにあたってやや注意が必要な商品だ。
大きな難点としては、衣がオイリーで重く感じられることと、にんにくの風味が強いことのふたつが挙げられる。油でペトッとした衣になっているため、カリカリ感やサクサク感は味わうことができないのである。さらに、にんにくの香りが強いので、ビジネスパーソンが仕事の合間などに食べるには不向きと言える。
しかしながら、商品名になっている黒胡椒の辛味とにんにくの味わいをしっかり堪能できるため、衣の油っこささえ許容することができる方であればナシではないかもしれない。
バスクチーズケーキ/257円
ケーキのなかでも甘さが控えめであることから、男性にも愛好者が多いチーズケーキ。昨年はローソンから発売されたバスク風チーズケーキが一世を風靡したが、セブン-イレブンも後追いで「バスクチーズケーキ」を発売した。
ローソンのものと比較するとひと回り大きなサイズを誇るこちら。しかし、肝心の中身はというと甘さばかりの単調な味で、口当たりについても公式サイトなどでは“とろけるような滑らかな食感”と謳われていたが、実際にはしっとりとしたやや重めのテイストであった。全体的にチーズケーキの特徴のひとつでもある軽やかな甘みが、完全に損なわれているような印象を抱いたのである。
甘みが強いチーズケーキが好きだという方は、値段に見合ったボリュームなので満足できるかもしれない。だが、甘さを抑えたチーズケーキが食べたいのであれば、ローソンなどほかのチェーン店のバスクチーズケーキを購入したほうがいいだろう。
今回紹介した商品のなかには、注意すべき点さえ踏まえれば、大きなギャップを感じることなく美味しく味わえるものもある。要するに、よく吟味して選ぶことが肝要ということだ。