虎ノ門ツインビルディング
(「Wikipedia」より)
昨年の買収発表前、イー・アクセス株は1万5000円前後の水準であったが、買収発表後には6万円台にまで高騰した。この社員は、当時東証1部に上場していた同社株約1000万円分を購入し、インサイダー取引にあたる疑いがある。また、報道によれば、この社員は株の売却益などは得ていないが、保有株値上がりによる含み益を得ている模様。
昨年、イー・アクセスの買収をめぐっては、ソフトバンク、楽天、KDDIの3社が名乗りを上げ、結局、ソフトバンクが落札していた。
ソフトバンクにとってイー・アクセス買収の最大の狙いは、「iPhone 5」1台で複数の端末でインターネットが利用できる「テザリング」で、イー・アクセスはLTE用として1.7ギガヘルツの帯域を持っており、NTTドコモやKDDIに匹敵する携帯ネットワークの構築を視野に入れていたと見られている。
イー・アクセスは昨年12月、ソフトバンクによる買収により上場廃止となっている。
また、ソフトバンクは、昨年10月15日、米携帯電話3位のスプリント・ネクステル買収も発表しているが、1月28日、米司法省は米連邦通信委員会(FCC)に買収審査を保留するよう要請している。ソフトバンクが中国の大手通信機器会社と取引していることが、米国安全保障上の問題になると見られているため。
(文=編集部)