新型コロナウイルスの影響もあり、芳しくない業績が続いているコンビニ業界であるが、大手3社の一角を担うファミリーマートは、2020年11月度の売上高で前年同月比101.0%と巻き返しの兆しを見せている。
さすが全国1万6600店舗を展開しているだけあり、ファミマの商品は全国どこにいても手に入れやすく流行も拡がりやすいため、YouTuberたちが”ファミマフード”のレビュー動画をこぞって上げているのも納得だろう。また、どんなときでも手軽に食べられる食品を購入できるので、忙しいビジネスパーソンたちのなかには、日頃の食生活にファミマフードを組み込んでいるという方も少なくないはず。特にファミマは弁当やホットスナックコーナーが充実しているため、ファンが多い印象だ。
だが、そんなファミマにも、あまり美味しいとは言いがたい「買ってはいけない食品」が散見される。そこで今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」は、ファミマの食品を独自でリサーチ。あくまで調査班による独断のセレクトではあるが、「この冬、買ってはいけないファミリーマートの5食品」を選出したので、ファミマで食品を選ぶ際に参考にしていただきたい。
お母さん食堂 香味チキン/258円(税込、以下同)
チルド食品コーナーにカップ入りで販売されている「お母さん食堂 香味チキン」は、電子レンジで約50秒(500Wの場合)加熱するだけで食べられる、14種のスパイスとハーブを使用した唐揚げだ。
ただ、実食してみたところ、微妙な食感なのである。味付けはスパイスが効いてピリッとしており、決して悪くはないのだが、肉質がいまいち。衣もカップ唐揚げ特有の温め時の湿気でべちょっとした口当たりがあり、残念に感じられた。
数日間はチルド保存が可能であり、温めていつでも食べられるというメリットもあるが、それを差し引いてもおすすめとは言いづらい。この「お母さん食堂 香味チキン」を買うぐらいであれば、ホットスナックコーナーの唐揚げを選ぶほうがベターだろう。
レンジだし香るかき揚げそば/398円
品名にある通り、出汁の香りが良いかき揚げそばなのだが、単刀直入に言って、ツユにどっぷりと浸かるかき揚げが、水分を吸い切ってブヨブヨなのだ。さらに、具材には玉ねぎなどが使われているようだが、あまり野菜を感じられなかった。品名にも掲げているメインのかき揚げがこれでは、残念に感じても仕方ないだろう。
そもそも、天ぷらがツユに浸かった状態で何時間もチルド保存されているとあれば、この結果は容易に予想がつくはずだ。つまり、このベチョベチョがファミマのかき揚げということになる。コンビニチルド商品で天ぷらがサクサクの食感を保った状態であることはほとんどないに等しいので、購入される際はそのことを理解しておくべきだろう。
また、コンビニチルドで天ぷらと共に悪評が立つことが多いのが「そば」なのだ。茹でてからの長時間冷蔵保存で、麺にコシがまるで残っていない場合が多々あり、こちらの商品のそばも例に漏れず、ふにゃふにゃ状態になっていた。
炙り焼きチャーシューの醤油ラーメン/598円
チルドラーメンである「炙り焼きチャーシューの醤油ラーメン」。
まず、パッケージの表記通りに電子レンジで温めたのだが、スープから若干飛び出している麺が変色して少し硬くなっていたのがマイナスポイント。その他の部位の麺は、チルドラーメンとしては”まずまず”といったところだが、コシはなくもっさりとしていて、美味しいと絶賛するのは難しいレベル。また、材料に「北海道産きたほなみ」を使用しているとのことだが、特にそのことがメリットとして生かされているような実感は得られなかった。
チャーシューはたっぷり4枚も入っており、細切りの肉も追加で入っているので、肉好きの人には嬉しいかもしれないが、スープが存分に脂っこいため胃もたれしてしまう人もいるだろう。細切り肉のほうは臭いも少々気になった。ちなみに肉以外の具材はネギのみである。
余談だが、同じコンビニのチルドラーメンではセブン-イレブンが頭ひとつ抜けて良い出来なので、この「炙り焼きチャーシューの醤油ラーメン」を買うならば、セブンのラーメンのほうが賢明かもしれない。
藻塩で味付けした いか天ぷら/298円
お母さん食堂の三角パックで登場した「藻塩で味付けした いか天ぷら」は、1口サイズになっており食べやすさが魅力。パッケージの表示通りに電子レンジで温め袋を開けると、水分を含んで膨張した衣を纏ったイカ達が現れるのだ。
藻塩を使用しているとのことで、味付けは深みのある塩味で悪くない。しかし、やはり問題は衣だ。衣の嫌なしっとりとした食感が気になってしまう方は多いのではないだろうか。また、イカ自体の身の質にも若干ばらつきが見られ、すごく柔らかい部位もあれば、硬い部位もあり、均一さに欠ける印象だった。
コストパフォーマンスの低さもお伝えしておきたい。1口サイズの6個入りで298円のため、1つ約50円と考えると割高に思えてしまう。パッケージの写真が魅力的なだけに、三角パックを開けた瞬間のがっかり感が大きく、満足度の低い商品になってしまっているのである。
カロリー30%減 杏仁豆腐は飲みものです/248円
チルドドリンク「カロリー30%減 杏仁豆腐は飲みものです」は杏仁豆腐味のゼリードリンク。味は杏仁豆腐の風味がして美味しく、底にはこんにゃくゼリータイプのタピオカが沈んでおり、時折、杏仁豆腐味のドリンクに混ざって口の中に入ってくる感覚も悪くない。
しかし注意したいのは、「カロリー30%減」との表示があるため低カロリーと錯覚しそうだが、実際は400mlで236kcalと高カロリーな点。コカ・コーラの500mlが225kcalであることと比較すると、30%減でも高カロリーであることに気づく。当然、ダイエット中の方などには推奨できない。
この冬、ファミリーマートで「買ってはいけない」商品を5つご紹介した。あくまで「買うべき・買ってはいけない調査班」の独断による選出であるが、ファミリーマートで買い物をする際の参考にしていただければ幸いである。
※情報は2020年12月20日現在のものです。