新型コロナウイルス感染拡大の影響により、さまざまな業界が損害を受ける昨今だが、コンビニ業界大手・セブン-イレブンも例外ではない。同チェーンを展開しているセブン-イレブン・ジャパンの2020年11月度・既存店売上高は、前年同月比97.6%まで落ち込むなど、ここ最近は売上高が減少傾向にあり、油断できない情勢下となっているのだ。今後業績回復していくか、注目である。
そんなセブン-イレブンのフード商品だが、今季も定番商品をはじめ、寒いこの季節に相応しい新商品など、バリエーションに富んだ品々が販売されており、工夫を凝らしたクオリティの高い食品が多い印象を受ける。だが、なかには期待外れといっていいようなものも少なからず存在しているようだ……。
そこで今回「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」は、セブン-イレブンのフード商品を独自でリサーチし、「この冬、買ってはいけない食品」を5つセレクト。あくまで調査班の独断による選出ではあるが、今後の買い物の際に参考にしていただければ幸いである。
ミルク餡まん 3個/278円(税込、以下同)
最初に紹介する「ミルク餡まん 3個」は、極薄の皮に甘くて濃厚なミルク餡がたっぷり詰まった洋風まんじゅうが3個入った商品。最初にお伝えしておくと、味は申し分ないクオリティだ。ではなぜ「買ってはいけない」食品に選出したかというと、問題はコストパフォーマンスの悪さにある。278円で3個しか入っていないため1個90円以上するわけだが、そのわりに1個1個がかなり小さいのである。
ネット上では「博多通りもんに似ている」「博多通りもんがなくなったらこれ食べよう」といった声が挙がっている通り、味は「博多通りもん」に似ており美味しいのだが、値段に相応するレベルで、飛び抜けて美味しいわけではないというのが率直な感想。また、パッケージが大きい分、袋を開けてみると余計にその小ささに驚く人もいるかもしれない。
前述した通り、美味しいスイーツであることは間違いないため、コストパフォーマンスを気にしない方は購入してもいいだろう。
スタールビーグレープフルーツ 120g/203円
次に紹介する「スタールビーグレープフルーツ 120g」は、南アフリカ産ルビー種を使った冷凍グレープフルーツ。冷凍したままの状態でヨーグルトに乗せて食べたり、解凍して食べたりと、なにかと便利な冷凍食品であることは間違いない。だが、こちらの商品もやはりコストパフォーマンスがあまり良くない印象を受けるのだ。
実際に袋から取り出してみると、量の少なさを実感する。スーパーに並べられているグレープフルーツが、300g前後の大きさのものが350円ほどで売られていることを考えると、やはりコスパの悪さは否めない。
また、こちらの商品はパッケージに「ほどよい酸味と甘味」と表記されているが、甘酸っぱさがほとんど感じられず、苦味の方がより強く感じられた。もちろん個体差があるため、試食したグレープフルーツがたまたまそういった味わいだったのかもしれないが……。また、凍らしたまま食べるとさらに苦味が増すので要注意だ。
築地銀だこ たこ焼 6個入/540円
寒い冬はもちろんのこと、年中食べたいというファンも多いであろう「銀だこ」のたこ焼。
だが、冷凍食品であるこちらの「築地銀だこ たこ焼 6個入」は、「銀だこ」特有の、中のトロッと感や外側のカリッと感があまりなく、『銀だこ』らしさを期待すると少々肩透かしを食らう印象。また、ソースの量が極端に少ないのも気になった。
「銀だこ」そのままの味を期待するのは酷かもしれないが、こちらは実際に『銀だこ』の店舗で購入するよりも若干割高であることを考えると、冷凍食品のため長期保存できるというメリットを考慮しても、「買ってはいけない」と感じるのである。
蒙古タンメン中本 汁なしカレー誠炸羅(マサラ)麺 1人前/321円
「蒙古タンメン中本」の冷凍食品シリーズは、以前掲載した「買ってはいけない」記事でも2回取り上げているが、今回は新商品として登場した「蒙古タンメン中本 汁なしカレー誠炸羅麺 1人前」も紹介させていただきたい。
やはり「買ってはいけない」理由はかなりのレベルにまで達している辛さにあり、ネット上でも「眠気覚ましに食べるのは良いかもしれないレベルで辛い」「食べたらお腹壊して1日が終わりました」といった、購入ユーザーの声がちらほらと見られた。
「蒙古タンメン中本」は、激辛通が足繁く通う人気店であるため、お店に足を運ぶことなく有名店の味をコンビニで気軽に味わえるのはありがたいし、実際、激辛好きの方なら美味しいと感じられるのだろう。だが、辛さに自信がある方以外には、やはり「買ってはいけない」とお伝えしておきたい。
西安風うま辛香油麺ビャンビャン麺/429円
最後に紹介する「西安風うま辛香油麺ビャンビャン麺」は、その見た目や商品名の珍しさから興味本位で購入する方もいるかもしれない。だが、美味しいか美味しくないかは置いておいて、実に味のクセが強い料理なのだ。ネット上でも“ビラビラした麺で不思議な味”、“また買いたいとは思わない”といった意見が挙がっている。
また、実食したところ、予想以上にガツンとくる花椒の風味と辛さが押し寄せてくるため、香辛料が苦手な方には間違いなく「買ってはいけない」商品といえる。とはいえ、賛否両論に分かれそうな独特な味わいのため、この商品にハマる人もいるだろう。
食の好みは人それぞれであるので、例えば「蒙古タンメン中本 汁なしカレー誠炸羅麺 1人前」に関していえば、激辛好きの人はむしろリピート買いしたくなるほど好きになるかもしれない。また「築地銀だこ たこ焼 6個入」も、ストック可能な冷凍食品ということを考えれば充分なクオリティと感じる人もいるだろう。それを踏まえたうえでこの記事が、数多くのコンビニ食品の中から商品を選ぶ際に参考になれば幸いである(各製品の中には地域限定のものもあります)。
※情報は2020年12月12日現在のものです。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)