もともとはスーパーマーケット西友のプライベートブランドとして始まった「無印良品」。今では計1029店舗(2020年8月末時点)を展開し、衣料品や生活雑貨、食品などの7500種類以上のアイテムを取りそろえる大規模雑貨チェーン店へと成長した。
運営元である株式会社良品計画の2020年8月期(3~8月)連結業績を見てみると、売上高が前年同期比17.2%減の1789億円で、純利益が169億円の赤字を記録。しかし、さらに細かく第1四半期(3~5月)と第2四半期(6~8月)の業績を見比べてみると、第2四半期の売上高の前年同期比は、第1四半期と比べ大きく減収幅を縮めているのだ。
さて、そんな回復基調の無印良品には、評判が良く満足度の高い商品が多い。しかし、なかには残念ながら「買ってはいけない」と言えるような商品も混ざっているのである。そこで今回は、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が、「この冬、買ってはいけない無印良品の商品5選」をリストアップ。では、さっそく紹介していこう。
繰り返し使える 2枚組・三層マスク 約17.5×9.5cm/999円(税込、以下同)
初めに紹介する「繰り返し使える 2枚組・三層マスク 約17.5×9.5cm」は、三層構造で衛生的なつくりながら、自然素材の綿を100%使用しているため、優れた通気性が特徴とのこと。しかし、実際にその使い勝手や着け心地はどうなのだろうか。
インターネット上にあがっているユーザーの声を見てみると、もっとも多かった意見が「洗うとダメになる」というもの。本品は洗濯機が使用できず、手洗いのみとなる。まず手洗いが面倒くさいという部分も大きな難点だろうが、手洗いしたとしても「洗った後に繊維が荒くなって肌に刺激がある」「使用前に洗ったら黄ばみ、それ以降も洗うたびに黄ばむ」といった生地に関する悪評が目立っているのだ。
また、ノーズワイヤー入りで鼻付近の隙間を埋められる構造はいいのだが、「ゴムがゆるい」「手洗い3回目でゴムが切れた」など、ゴムに関しても不満の声も集まり、ほかにも「生地が臭い」「金属臭がする」といったにおい関する言及も散見される。とにかく、さまざまな角度から批判が多いのである。今冬、洗って繰り返し使えるマスクを探している方も多いだろうが、本品は避けたほうが無難かもしれない。
マイクロファイバーミニハンディモップ伸縮タイプ 約長さ34~78cm/990円
次に、極細繊維を使用したモップ「マイクロファイバーミニハンディモップ伸縮タイプ 約長さ34~78cm」を挙げたい。本品はフローリングモップとしても使えるだけでなく、長さと角度が調整可能で、手の届きにくいエアコンの上などを掃除しやすくなっている商品だ。しかし、ネットでは「無印良品で購入した中で一番失敗した商品」と言った声もある。一体どういった問題があるのだろうか。
一見、便利な掃除グッズのように思えるのだが、どうやら問題点は「壊れやすい」という点にあるようだ。実際に手に取ってみると、サイズ感が非常にコンパクトになっている。それは良いことなのだが、その点に特化しすぎているためか、手に持った感じが明らかに頼りなく、つくりが“やや雑”といった印象さえある。少し力を込めて拭いていたらポッキリ折れてしまいそうな感覚だ。
そしてネット上には「角度調節に難あり」といった意見もある。角度は5段階に調節可能で、その段階ごとに支点は固定されるのだが、確かにその支点がややぐらぐらする点は否めなかった。最終的にはやはり“つくりがやや雑”という点に帰結するのだが、それがコンパクトなデザインにするための代償だったとしたら、本末転倒と言わざるを得ないだろう。
撥水サコッシュ ミディアムグレー/990円
続いて、ショルダーを外せばポーチとしても使える「撥水サコッシュ ミディアムグレー」。こちらは縦20cm×横24cmの大きさで、子供を連れての散歩やペットの散歩といった、ちょっとしたお出かけの際に小物入れとして持っていくのに便利そうなサコッシュである。
だが不満の声は、そのサイズ感に集まっているようだ。「長財布がギリギリ入らず、あともう少し長ければいいのに」といった声をあげる方が多いのである。横幅が24cmあるので、長財布も入るのではないかと思うかもしれないが、本品は底面(マチ)がないので、思ったよりも収納容量がコンパクトで、分厚い財布を入れるのは厳しいのだ。
また、「紐の当たる部分が毛玉だらけになった」といった、つくりや素材に関する不評も散見される。ぱっと触ってみた感じでは、つくりに問題があるようには見えないのだが、使用していくなかで粗が目立ってくるのかもしれない。
アルミ壁面用ハンガー 16ピンチ 約幅45×奥行23cm/990円
「アルミ壁面用ハンガー 16ピンチ 約幅45×奥行23cm」は、洗濯物を室内干しする際に、壁に吊るして使える16ピンチハンガーだ。アルミ製のフレームは軽く、ポリカーボネートを使用したピンチは衝撃に強いとのこと。形状は半円形になっていて、壁面に掛けたときに斜めにならず水平になるように設計されているという。
つまり、壁にかけずに普通に吊るそうとすると、ハンガーが斜めになってしまう仕様ということなのだ。本品がもっとも不満の声を集めているのは、まさにその点。壁掛け用に特化したことで、普通に使用するには不便になってしまったことで、「改悪だった」「元の仕様に戻してほしい」といった声が多数漏れているのである。
もともと以前は壁掛け用に設計されていたわけではなく、それが改変して今の仕様になったという経緯があるため、「便利になった」と喜ぶユーザーもいるとは思うが、その一方で「改悪だ」と嘆くユーザーも多く存在するわけだ。購入を検討している方は、きちんと使う場所を想定しておくべきだろう。
伊賀焼取鉢白釉 約直径13×高さ5cm/990円
最後に紹介するのは「伊賀焼取鉢白釉 約直径13×高さ5cm」。伊賀焼といえば、優れた耐火性が特徴で、土鍋や耐熱食器などに向いている陶器として有名だ。本品はちょっとした副菜を盛り付けたり、取り皿として利用したりするのに最適のサイズ感の小鉢となっている。では、一体どこが買ってはいけないポイントなのだろうか。
ネット上の声を見てみると、「伊賀焼にしてはちょっと生地が薄くて蓄熱力が物足りない」「焼き物らしくないチャチなつくり」など、伊賀焼と名乗るわりにはイマイチという旨の意見が散見される。「伊賀焼」という名前を背負ったことによって、期待値の高さから不満の声が目立ってしまった一面もあるように感じる。
「この冬、買ってはいけない無印良品の商品5選」、いかがだっただろうか。基本的に無印良品はクオリティの高い商品、コスパの良い商品が多いが、なかには今回紹介したようにイマイチな商品もある。あくまで一部の意見かもしれないが、無印良品での商品選びに本記事の情報を生かしていただけたら幸いである。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)
※情報は2020年12月10日現在のものです。