流通大手のユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)とディスカウントストア大手のドンキホーテホールディングス(HD)は資本・業務提携することで基本合意したと8月24日、発表した。9月初旬にも正式に契約するとしている。
ユニー・ファミマHDは3月1日、伊藤忠商事副社長の髙柳浩二氏が社長に就任した。上田準二前社長は取締役相談役に退き、その後、取締役を退任した。課題は、主力事業のひとつである総合スーパー(GMS)ユニーの改革だ。34.67%を出資する筆頭株主の伊藤忠との連携でユニーの店舗閉鎖を加速させる。
「コンビニエンスストアは強化、GMSは改革に取り組む」
これは新社長となった髙柳氏の第一声だ。髙柳氏は、GMSのユニーとコンビニのサークルKサンクスの立て直しという二重の課題を背負っている。その答えとして、ユニー・ファミマHDはドンキホーテHDと資本・業務提携することを決断したといえる。ユニー・ファミマHD傘下のユニーは、ドンキホーテHDから40%の出資を受け入れ、11月にユニー株8万株を譲渡する。譲渡額は非公表だ。
ユニーが展開するGMSにドンキホーテHDグループがテナントとして入居するだけではない。まず6店舗のGMSを閉店し、ドンキホーテHDが展開するディスカウントストアのドン・キホーテに業態を転換したり、ユニーおよびドン・キホーテ両者の看板を掲げたりする。
一方、50店舗のドン・キホーテの店舗内や駐車場にファミマの出店を進める。2018年2月までに数店舗を出す予定だ。
資本・業務提携の狙いは、ドンキホーテHDがユニーの店舗リストラの受け皿になることだ。ユニーは19年2月末までに201店舗あるGMSのうち27店舗を閉鎖する計画だ。閉鎖する店舗の跡地にドン・キホーテが出店するかたちが中心になるとの見方もある。さらに、ユニーの役員の4割がドンキホーテHD出身者に入れ替わる。