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鮫肌文殊と山名宏和、と林賢一の「だから直接聞いてみた」 for ビジネス

TSUTAYAに聞く、レンタルDVDの旧作が準新作になるタイミングと料金の基準は?

文=林 賢一
TSUTAYAに聞く、レンタルDVDの旧作が準新作になるタイミングと料金の基準は?の画像1TSUTAYAの店舗ごとでもタイミングが違うよね?
(「Thinkstock」より)

人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!

 今週は、林賢一氏が、実はどこにも明記されていない、TSUTAYAの準新作が旧作になるタイミングの謎について直撃した!

[回答者]SHIBUYA TSUTAYA 様

 できるだけ劇場で映画を観るようにしているので、あまりDVDをレンタルすることはない。なので、久しぶりにTSUTAYAのレンタルコーナーに行くと、知ってはいたが改めて驚いた。

 旧作がすべて100円レンタルなのである。これは嬉しい。

 が。嬉しいと同時に怪しくもある。なぜかというと、以前よりも準新作が占める割合が増えているような気がするのだ。

 さらに。

 レンタルの値段を確認してみると、旧作は100円だが、準新作は当日370円と1週間480円の2パターンの選択肢しかないのだ。これは……素人考えでも、こんなトリックを思いつく。

「準新作の期間をメチャクチャ長くしておく」

 例えば『ダークナイト ライジング』を借りようと思ってTSUTAYAに行く。

「去年夏公開だから、まあ、もう旧作で100円だろうなぁ~」と棚の前に立つと、準新作だった。すでに夕方だ。当日レンタルはありえない。仕方なく1週間レンタルで480円がチャリーンと消える。

 思ってたのと違うぅぅぅ~の巻である。

 100円だと思ってたのが、480円になり、ほぼ5倍ぃぃぃ~の刑である。まあ、自分でレジに持って行っているので「刑」ではないが。

 とにかく。

 準新作が旧作になるタイミングが曖昧だ。これは新作が準新作になるタイミングも同様。TSUTAYAのホームページのどこを調べても、どのタイミングで変化するかの明記がない。
 これは気になる。

 そこで【SHIBUYA TSUTAYA】に直接聞いてみた。

『新作→準新作、準新作→旧作になるタイミング、適当すぎませんか?』

担当者 そちらは作品によっても違ってきてしまうので、一概にはお答えしかねてしまうんですが。

──作品によって違うというのは、具体的にどう違うんですが?

担当者 新作でしたら泊数制限などもございます。レンタルでよくご利用いただく作品に関しては、泊数を短くして、たくさんのお客様に借りていただくという形で、短くなっている場合もございますので。

──なるほど。あと、旧作は1週間で100円というのはありがたいんですけど、準新作は当日370円と、1週間480円の設定しかないのはなぜでしょう?

担当者 これは、TSUTAYAの各店舗で設定しているものなので。

──SHIBUYA TSUTAYAの場合を教えて下さい。

担当者 これはお店の方で設定している価格になります、という答えしかできませんね。まぁ、1泊2日の料金設定がないっていう件につきましても、お客様の声が大きければ検討の余地があるかと思うんですけど、現状としてはこの価格でやらせてもらっています。

──実質、当日返却って難しいじゃないですか。

担当者 まあ、それもお客さんによって違いますので。実際に使われるお客様もいらっしゃいますし。

──でも、旧作100円と準新作480円では、かなりの落差があるじゃないですか?

担当者 そうですね、はい。

──それがトリックっぽくて、ちょっと納得できないんです。

担当者 まー、こればっかりは申し訳ないですけど、お店の価格設定ですので。旧作100円というのも、元々はもっと価格が高いものだったんですけども、今は100円で、旧作の値段が下がっているという考えなんですね。

──ですが、昔はもっと早く準新作や旧作になっていた気が。

担当者 必ずしもそうとは限りません。まあ、商品によってはというところがあるかと思うんですけど。

 結論。

 レンタルの基準は超曖昧。やはり適当だった。商品によっても、店舗によっても違う。つまりはTSUTAYAが完全にコントロールできるシステムで、「ルールがないのがルール」の無敵状態である。

 「新作はレンタル開始から3カ月で準新作になります!」と謳ってしまうと、それを待つお客が増えて商売あがったりになるし……と正直に言ってくれるならまだしも。

 今回のTSUTAYA回答が、何か後ろめたい言い訳に聞こえてしまうのは、疑いすぎだろうか。

 と、ここまで書いてきてなんだが、そもそも「準新作」って何だ? かなり変な日本語な気がしてきた……。

 例えばこんなふうに「準」をつけてみたらどうだろう。

 「準TSUTAYA」

 ……なんか行きたくないな、こんなお店。でも、これはまた別の話。
(文=酒平民 林賢一)

林 賢一

林 賢一

1979年、五反田生まれ。脚本、構成。学生時代から古舘プロジェクトで修業。参加作品は、『トーキングフルーツ』(フジテレビ・火曜深夜24時25分~)、ドラマ『恋とか愛とか(仮)』(広島ホームテレビ・木曜深夜24時15分~)、舞台『古舘伊知郎トーキングブルース2014』、アニメ『脇役目線』(WOWOW)など。映画監督・入江悠と仲間たちによる映画メルマガ【僕らのモテるための映画聖典】で「映画のカット数を数える」という無謀な企画を連載中。

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