CCCはこれまでに、洋画70本のDVD化権などを取得し、TSUTAYA限定で貸し出しており、昨年は『アメイジング・スパイダーマン』(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)と独占契約を結び、話題となった。
12年3月期、TSUTAYAの音響・映像ソフトレンタル売上高は約1837億円。独占レンタルする新作DVDは、年間を通じて1本300円台で貸し出せる。70本で洋画全体の1割弱にあたる1000万回のレンタル、年間30億円の増収を見込んでいるという。
日本映像ソフト協会によると、VOD(ビデオ・オン・デマンド)など動画配信の拡大などもあり、レンタル市場は11年には前年比4.9%減の2542億円となり、縮小傾向にある。07年比では1000億円以上減少している。
CCCやゲオホールディングスなど大手では、貸し出し開始から1年を経過した作品のレンタル料は、7泊8日で1本100円が定着。直営店主体のゲオは、競合に対抗するため、1本50円のレンタルを開始した。
一方、店舗の9割以上がフランチャイズチェーンであるTSUTAYAは、こうした値下げに追随するのは難しく、1本300円台の独占新作レンタルを拡充することで、収益力アップを図る。
ちなみに13年は、『ロックアウト』(仏ヨーロッパ・コープ/リュック・ベッソン製作)や『ボーダー・ラン』(米ライオンズゲート/シャロン・ストーン主演)などの独占レンタルを行う予定だという。
(文=編集部)