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新入社員に電話応対強要は“TELハラ”?「電話=苦痛」世代の“正しい取り扱い方”

文=編集部
新入社員に電話応対強要はTELハラ?「電話=苦痛」世代の正しい取り扱い方の画像1
「Getty Images」より

 新社会人の研修も本格化してきた6日、ネット上では2つのハラスメント用語が話題になっていた。「TELハラ」と「テクハラ」だ。

新入社員に電話応対をさせるのはTELハラ?

 テレビ朝日系の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』は『「電話対応は新入社員の仕事」は”TELハラ”に賛否』を放送した(下記ツイート参照)。番組では、固定電話に慣れていない新社会人が電話応対のマナーの習得や、「新人の仕事として電話応対業務」をさせられることに抵抗感を持つケースが増えていることを伝えた。

デジタルネーティブ世代がZoomを扱えない上司にテクハラ?

 一方、IT知識の高い社員が専門用語などを多用して、高慢な態度をとることに苦痛を感じる社員が増えているなどとして、日経新聞インターネット版は同日、記事『無自覚の「テクハラ」、部下でも加害者に』を掲載。新型コロナウイルス感染症拡大下で増加傾向にある企業内でのオンラインでのやり取りに関して、以下のように警鐘を鳴らしている。

「『先輩、会議用のZoom設定くらい1人でできないんですか。こんな簡単な操作で手間取って、よくこれまで仕事してきましたね』

 デジタルネーティブ世代の新入社員にとって、こんな嫌みを言いたくなる場面もあるだろう。だがこうした言動は『テクノロジー・ハラスメント(テクハラ)』になりかねない」

 Twitter上では、この2つのハラスメントに関して以下のように議論が沸騰している。TELハラに関しては自身の新入社員時代を振り返り同情する声があった一方、必須のスキルとして習得すべきだとの意見もあった。

「電話対応は新卒の時確かに苦戦しました。私の場合はバイトの際に一度も経験しなかったのもあり、電話の音が鳴るたびにビクビクしていた記憶があります。ただでさえ静かなオフィスで、自分の話している内容に注目されてしまいがちで本当に新卒の時は苦痛に感じていました」

「私も電話大嫌いだけと、いずれ誰か取らなきゃいけなくなって、自分が取る立場になる。今の私がそう。上の社員さん減っちゃって必然的に取る回数増えてる。ストレス感じるのは新人だろうと関係ないし。電話のならない部署ならまだしもなる部署に配属されたのなら嫌でも取ることになるから…」

 一方、テクハラに関しては厳しい意見が目立った。

「テクハラって言うくらいだから技術者が一般職に向かって詰めるものだと思ってたら、Zoomの会議すら設定できん無能に文句言っただけなの草」

「現在の60代・70代世代による逆テクハラのせいで今日の日本は大きくITに遅れを取ったのだが…」

「テクハラって言うのは違うと思うぞ。そもそも、ついて行けてないんじゃないんですかね。じゃあ、その逆もしかりで、カミハラ(紙媒体ハラスメント)やローハラ(ローテクノロジーハラスメント)なんかもあると思うんですが」

社員のコミュニケーション能力の欠如がハラスメントを生む

 実際のところ、この2つのハラスメントをどう考えるべきなのか。求人広告大手リクルートの元キャリアアドバイザーは次のように語る。

「まずビジネススキルという観点からお話しをすると、電話応対スキルもITスキルもどちらも必須です。

 テクノロジーが今後、どう進展するかはわかりませんが、現時点では業種を問わず電話応対が必要な企業は多いです。一生、電話応対をしないで済む業界・企業にいられるのに越したことはないのかもしれませんが、人生は何があるかわかりません。

 電話応対スキルがないよりあったほうが、その方のキャリアとしてプラスになると考えてみると良いのかもしれません。これはIT関連スキルにも同様のことが言えます。

 もちろん強いストレスを感じて体調を崩してしまうほど根を詰めて取り組む必要はありませんが、自分の苦手な分野に少しでも良いのでチャレンジしてみると、仕事の幅も広がりますし、ご自身の能力も高まるのではないかと思います。

 若い方でも電話応対や対面営業が得意な方はいらっしゃいますし、中高年であっても最新のITスキルを勉強し続け、自分のものにしている方はたくさんいらっしゃいます。そういう方たちと並んだ時、『企業や業界にとってどちらのほうがより需要があるのか』ということに尽きると思います。

 TELハラテクハラ、双方のハラスメントに共通して言えることですが、要は『言い方』『伝え方』『教え方』の問題だと思います。『前からうちの会社ではこういう研修内容だから黙ってやれ』とか『そんなこともわからないのか』という稚拙な言動が問題なのだと思います。伝える力と聞く力、双方の欠如を感じます。

 嫌な業務、苦手な分野の仕事をするのは世代を問わず誰でも大変です。どこで躓いているのか、何に抵抗を感じているのかを気さくに聞いたり、できない分野を助け合ったりできる関係性を築くことが大事なのではないでしょうか。電話応対でもZoomでも同じです。まずは『簡単にできるはず』『できて当然』と切って捨てるのではなく、ご自身がスキルのない新人だった時に『どんなところに気が付いてほしかったのか』『あそこはこう教えてほしかった』という部分を思い出してみてはどうでしょう。

 手間も時間もかかりますが、それがしっかりできている人材はどこに行っても通用しますし、そういう人材が多い企業は強いです。厚生労働省のガイドラインに基づいた『ハラスメント事例集』や『禁止用語リスト』を配ったり、ハラスメント事案の通報を奨励したりする前に、まず幹部社員から新人に至るまでコミュニケーション能力の向上を図ることが重要だと思います」

 今も昔も、老いも若きもビジネスに最も大切なのは“コミュ力”なのかもしれない。

(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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