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中曽根陽子の教育最前線

中学入試が大変貌…「21世紀型能力」問う適性検査型が激増、知識だけでは合格困難

文=中曽根陽子/教育ジャーナリスト
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 レゴを使うというユニークさで、メディアでも注目を集めましたが、この問題を解くには、問題を読み解く「国語」の力、データを解析する「算数」の力、社会問題や自然法則の知識である「社会」や「理科」などさまざまな能力が必要になります(同校思考力入試ガイドより)。その考え方のベースになっているのが、「レゴシリアスプレイ」というメソッドで、社会人研修でも取り入れられ始めています。同校では、このファシリテーターの資格を持った教員がいて、実際に授業にも取り入れています。

教育の意味を問い直す時代に

 少子化に向かうなか、どの学校でも生徒募集には工夫を凝らしていますが、入試問題は学校からのメッセージという言葉があるように、どのような入試を行うのかは、その学校の教育への考え方の一端を表しているといえます。それだけに、今後さらに増えると予想される新タイプ入試も、単に生徒募集のための策なのか、実際に21世紀型能力の育成を目指した教育と連動した取り組みなのか、受験する側がよく見極める必要があるでしょう。

 いずれにしても、少しでも偏差値の高い学校に入るために、遊びや習い事も犠牲にして勉強をしないと突破できないと思われていた中学入試も、積極的に21世紀型教育を行う学校が出てきたことで多様化し、小学生らしい生活を送りながら、受験にチャレンジできる選択肢が広がってきたことは、教育改革の思わぬ成果といえるかもしれません。
(文=中曽根陽子/教育ジャーナリスト)

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