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メルカリ、上場直前の決算非開示が憶測呼ぶ

文=編集部
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 フリーマッケットアプリ大手、メルカリの株式公開が6月19日と決まった。

 4月18日未明、NHKが「6月にも東証マザーズに上場」と報じた。実現すれば、株式の時価総額は2000億円を超える可能性がある。今年に入って最大の新規上場案件になる見通しだ。

 未上場で時価総額10億ドル(約1070億円)を超える企業は、米国では「ユニコーン」と呼ばれる。ユニコーンは、額の中央に一本の角が生えた伝説の生物。ベンチャーキャピタルなど投資家が、ユニコーンのようにまれで、巨額の利益をもたらす未公開企業をユニコーン企業と名付けた。

 米フェイスブックや米ツイッターも、かつてはユニコーン企業であった。世界最大の定額制音楽配信サービスを手掛けるスポティファイ・テクノロジーは4月3日、米ニューヨーク証券取引所に上場した。時価総額は2.8兆円に上った。

 日本でも、数少ないユニコーン企業のメルカリの上場が接近したことで話題を集めた。

 メルカリは2013年の創業。不要になった洋服などをインターネット上で個人同士が簡単に売り買いできる仕組みをつくり、1日に100万点超が出品されるまでに急成長した。しかし、額面以上の価格の「現金」や盗品などの出品が相次いで社会問題となった。

 そこで昨年12月、メルカリは出品時の本人確認を強化するなど対策を進めてきた。監視体制を数百人規模に増やしたが、新たな手口で監視の網をすり抜けようとする手合いが後を絶たない。これがメルカリのウイークポイントだ。

 メルカリはこれまで、毎年11月に決算公告を官報に掲載してきた。15年11月に発表した同年6月期決算の売上高は42億円、純損失が11億円だった。16年11月発表の同年6月期決算の売り上げは、およそ3倍の122億円、純利益は32億円で黒字転換した。

 そのため、17年6月期の決算公告で、どれだけ業績を伸ばしたのかが注目された。しかし、同年11月に決算は開示されず、いまだに公表されていない。

 メルカリは官報での決算公告をしなかったというより、“できなかった”というのが実態だろう。何が問題だったのか、その理由は明らかになっていない。

 しかも、メルカリの上場接近説が流れたのは今回が初めてではない。「昨年7月21日までに東証上場の予備申請を終えた」と報じられ、昨年中の上場が有力視されていた。ところが昨年11月6日、日本経済新聞電子版が「上場延期が濃厚に」と伝えると、関連株がそろって売られた。それだけ、メルカリの株式公開はインパクトが大きいことを証明した。

 上場延期は「決算公告の未開示と関係がある」と指摘されている。17年6月期の決算公告が官報に掲載されれば、貸借対照表と損益計算書が適正だとのお墨付きを監査法人から得たことになり、晴れて上場へ向けて動き出したわけだ。

BusinessJournal編集部

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