中古車情報メディア『カーセンサー』(企画・制作 株式会社リクルート)は7月号で「三ツ星コンパクトカー」を特集し、読者から好評を得たという。今回、その中からさらに珠玉の5車を選んでもらい、その魅力について、リクルート自動車総研所長兼カーセンサー編集長の西村泰宏氏に聞いた。
プロが選ぶコンパクトカー5選
――三ツ星コンパクトカーとして選んだ29モデルから、さらに厳選した5車を教えてください。
西村泰宏氏(以下、西村) 個人的な好みも入りますが、以下の通りです。
1.フィアット「500(現行型)」
2.ルノー「トゥインゴ(現行型)」
3.ホンダ「N-BOX スラッシュ(初代)」
4.BMW「i3(現行型)」
5.フォルクスワーゲン「ザ・ビートル(初代)」
――まず、フィアット「500」の魅力から教えてください。
西村 旧型は、アニメ映画『カリオストロの城』でルパン三世が乗っていたことでも知られている名車です。カラーリングが豊富で、特別仕様や限定モデルも多く用意されています。自分に合った“オンリーワン”が見つかりやすいことが特徴です。コンパクトカーのエースといえる存在でしょう。中古車価格も30万~300万円という水準で、老若男女を問わず幅広い世代から人気があります。
また、『カーセンサー』7月号の表紙を飾っているフィアット「500」は、グッチが内外装をドレスアップした特別仕様車です。限定生産のため、流通台数は20台ほどで、見つけるのも難しいモデルです。
――2番目から4番目についてはいかがでしょうか。
西村 2番目のルノー「トゥインゴ」は乗りやすく、RR(リヤエンジン・リヤドライブ)という、あのポルシェ「911」と同じ機構を持っているので、軽快なハンドリングで小道をスイスイとドライブできることが特徴です。
一方、3番目のホンダ「N-BOX スラッシュ」はシートの内装が多様で、車内でくつろげるクルマがほしいというニーズに応える1台です。ベースとなっているN-BOXはもともと人気がありますが、もう少し個性的なクルマを選びたいという人はN-BOX スラッシュを選択するのがオススメです。
4番目はBMWの電気自動車(EV)の「i3」で、未来の街を走るクルマというのがコンセプトです。乗り味、見た目、内装など、ほかのモデルと一線を画しているクルマです。今後は、同じEVでも自動車メーカーによって打ち出す方向性によって、さまざまなモデルが登場するでしょう。
――最後はフォルクスワーゲン「ザ・ビートル(初代)」です。
西村 丸みを帯びたデザインでメインのユーザーは女性と思われがちですが、走りがしっかりしており、スピードを出したり長い距離を走る分にも申し分ありません。デザインだけでなく、フォルクスワーゲンのロングセラーモデルがベースとなってつくられている、いいクルマです。
今回ご紹介した5台はいずれも流通台数が安定しており、入手しにくいということはありません。コロナ禍で海外旅行などが楽しめなくなる中、ちょっとした贅沢を楽しむ方が増えており、移動時間をより豊かにしてくれるコンパクトカーの人気が高まっています。
(構成=長井雄一朗/ライター)