レジャーのひとつ!(「Thinkstock」より)
●残業女子にも人気
厚生労働省による「毎月勤労統計調査-平成25年10月分結果速報」によると、勤労者の平均所定外労働時間は前年比4%以上の上昇という結果となり、残業はますます増加傾向にある。加えてマンダムのネット調査では、約7割の女性が定期的な残業をしているとの結果が出た。
こうした流れを受けてか、家事代行サービスを手掛けるベアーズ(東京都中央区)には、労働時間が増えたいわゆる「残業女子」からの問い合わせが、昨年比で倍増しているという。
同社サービスのシステムとしては、2時間7830円(税・交通費込)で掃除、料理、買い物、子供の送り迎えなど自由に組み合わせられる「デラックスプラン」が人気。同社の売り上げは前年比46%増と急伸したという。同社は、「女性のライフスタイルや価値観が変わってきた。自分じゃないといけないこと以外は外部に頼む方が増えてきている。つまり人生のプライオリティー、いわゆる価値ある時間を優先しているようです」と説明する。
同社の言葉を裏付けるかのように、利用者からは
「残業続きだし、仕事関連の勉強もしたい。とても助かる」(29歳・OL)
「残業後に習い事や趣味などを楽しむ時間がほしい。そのために活用している」(36歳・医療関係者)
といった声が聞かれ、「女性を家事から解放して心の豊かさを提供したい」という同社の企業理念が、残業女子のニーズにうまく合致しているといえよう。
●一部の家事に特化するサービスも
こうした家事全般を代行するサービス以外でも、家事の一部に特化した洗濯代行サービスなども、今年に入り売り上げを急激に伸ばしているようだ。
同サービスの先駆者であるアピッシュ(東京都渋谷区)が展開する「WASH&FOLD」は、洗濯からたたみまでを代行し、Tシャツが60枚入る標準サイズの専用ランドリーバッグに汚れた洗濯物を詰め放題で、1パック2,800円。自宅まで集荷・配達もしている。ワイシャツなどのクリーニングが頻繁に必要な単身サラリーマンやOLに特に人気となっており、同社はこの人気に「オープンから延べ10万人以上の方に利用していただきました。近年はさらに需要が増えていて好調です」と満足げだ。
利用者からも「大きめの物の洗濯や、毎日たまる洗濯物に困っていたので助かってます」(30代・OL)、「仕事が忙しくて自分で洗濯する時間がないので、いつも利用しています」(40代・独身男性会社員)という声が聞かれた。
●高品質を売りにする「家ゴトコンシェルジュ」
家事全般から一部を対象とするものまでさまざまなサービスがある中、その家事の“クオリティ”を重視するサービスも生まれている。それが、大手人材派遣会社・パソナ(東京都千代田区)が始めた「家ゴトコンシェルジュ」である。