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タマホーム、展示場の施工不良が大騒動に発展…SNS投稿の削除要請が物議

文=Business Journal編集部
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タマホーム
タマホーム公式サイトより

 ハウスメーカー大手のタマホームが“炎上”している。同社の展示場を訪れた方がX(旧ツイッター)に投稿したひとつのポストがきっかけだが、同社の対応をめぐって批判の声が冷めやらぬ状況だ。

「ハッピーライフ、ハッピーホーム、タマホーム」のキャッチコピーをテレビCMなどで聞いたことがある人も多いだろう。タマホームは、木造住宅の注文建築を主な事業とする大手ハウスメーカーだ。「良質低価格住宅」をモットーに、震度7レベルの震災でも半壊・倒壊はしないほどの高耐震性を謳っている。

 そんなタマホームの住宅展示場を訪れた方が1月27日、展示されている住宅の階段でビスが飛び出している様子を発見し、Xに写真付きで投稿した。すると、当該投稿者にタマホームから、事実無根であるから投稿の削除をするよう要請する電話がかかってきたという。

 その後、投稿の写真が事実であることが確認されたものの、投稿は削除してほしいとの電話が改めてかかってきたものの、削除を受け入れずにいると、当日夜にタマホームの社員とみられる人物が、投稿者の自宅を訪問し、あらためて削除を要請。投稿者は、タマホームの社員が勝手に自宅敷地内に入ってきたことや、投稿を削除した後も電話がかかってきたとタマホーム側の非常識さを訴える投稿をしている。

 これら一連の投稿を受け、SNS上ではタマホームの対応を批判する声が殺到。特に、展示場を訪れた際のアンケートに記載した電話番号や住所を使って、投稿者に電話をかけたり自宅を訪問したことについて、個人情報の取り扱いが不適切だと指摘する声が多い。

 このような行動をとったタマホームの社員が、個人的な判断で動いたのか、本社からの指示であったのかは不明だが、企業のリスクマネジメントの観点からも悪手だったと指摘する向きは多い。

 そこで、Business Journal編集部はタマホームの広報部に事実確認及び会社としての見解を問うために連絡をしたが、「現在は事実確認中で、コメントできない」としている。また、「質問事項は受け付けるが、回答するかどうかも含めて検討する」とのことで、回答があれば本記事に追記するかたちで報じることとする。

 タマホームといえば、新型コロナウイルスが猛威を振るっていた2021年、社長が社員に対してワクチン接種を禁止したと報じられ、大きな話題になった。複数の社員が「週刊文春」(文藝春秋)にリークしたほか、ツイッター(現X)で河野太郎行政改革担当大臣(当時)あてに助けを求めるツイートが投稿されるなど、同社のパワハラを暴露する声が続出。なかには、「ワクチンを接種した社員は懲戒解雇も辞さない」「ワクチン接種したら無期限で自宅待機(無給)」と命じられたとの声も出て、ネット上で炎上状態になった。

 騒動を受け、加藤勝信官房長官(当時)が、タマホームの名指しこそ避けたものの、ワクチンは個人の判断で受けさせるべきこと、さらに会社の指示で自宅待機とした場合には給料を支払うべきとの見解を発表する事態になった。

 その後、タマホームは「ワクチン接種を禁止した事実はない」とのプレスリリースを出して報道を否定。加えて、「ワクチン接種は個人の判断に任せている」との見解を示し、騒動に終止符を打った。

 今回、同社の一連の対応を受けて、ネット上を中心にワクチン騒動の際の出来事が再び話題になっている。同社はワクチン接種の禁止を強制していないと発表したが、「そもそもパワハラ体質の企業なのではないか」「不都合な事実を隠蔽しようとするあたりにブラック体質を感じる」など、同社の経営体質そのものを疑問視する声が噴出。

 昨今のSNSでは、投稿を削除しようとすればするほど拡散され、話題が大きくなる傾向があるが、タマホームは初動をミスしたのは間違いないだろう。

(文=Business Journal編集部)

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