人材支援×マーケティング。「統合」ではなく「融合」が生む、企業成長——Nexil 社長に聞く、ファインズグループ参画の背景

2026年1月、人材紹介・採用支援を手がけるNexilが、ファインズグループに参画しました。
若年層とエッセンシャルワークをつなぐ人材支援を強みとするNexilと、マーケティング・DX支援を展開するファインズ。一見すると、まったく異なる2社です。しかし、事業が異なるからこそ、一緒になる意味がある——両社はそう考えています。
異なる領域で事業を展開してきた両社は、なぜ手を組み、どのようなシナジーを生み出そうとしているのでしょうか。
株式会社Nexil 代表取締役社長の杉本晃規氏に、グループインの背景やファインズグループのなかで描く今後の成長について伺いました。
社会インフラを支える仕事の価値を、次世代につなぎたい

——Nexilはどのような事業を展開しているのでしょうか?
おもに人材紹介と企業の採用支援を行っています。20代を中心とした若年層や未経験者の転職支援に力を入れており、建設・IT・通信など、幅広い領域を得意としています。なかでも、社会インフラを支える建設業界、とりわけ施工管理職への支援に強みを持っています。
現在、若年層にとって、仕事選びは非常に難しくなっています。情報があふれ、これまで以上に多くの仕事や企業が目に入るようになった一方で、どのような選択肢があるのか、自分にはどんな仕事が合うのかなどを判断しにくくなっているためです。
建設業界をはじめ、社会インフラを支えるエッセンシャルワークやブルーカラー領域では、人材不足が深刻化し、人材確保が大きな課題となっています。企業や業界による情報発信が活発になるなか、若年層の関心が、華やかなイメージを持ついわゆる「キラキラした業界」に集まりやすくなり、社会に不可欠な仕事であっても、その価値や魅力が伝わりにくくなっているのです。
Nexilでは、こうした若年層と企業・業界の双方が抱える課題をつなぐことを目指しています。若年層に対して幅広い選択肢を提示し、自分に合った仕事を選べるよう支援すると同時に、社会を支える仕事の価値や魅力を伝え、次世代へとつないでいきたいと考えています。
——未経験者や若年層をターゲットにした転職・採用支援を行う企業は多いですが、Nexilが他社と差別化されるポイントはどこにありますか?
転職・採用支援を行う企業では、特定の業界に特化してサービスを展開しているケースも少なくありません。Nexilでは建設業界への転職・採用支援が大きな割合を占めていますが、業界を限定せず、幅広い選択肢のなかから一人ひとりに合った企業とのマッチングを目指す「総合型」の支援を行っています。若年層や未経験者を対象とすることで「入口」を広くするだけではなく、紹介先となる企業、つまり「出口」も幅広く持っていることが、Nexilの特徴です。
また、転職者の定着率の高さも、Nexilの特徴のひとつです。働き方に対する価値観が多様化し、ワークライフバランスを重視する人も増えています。ただ、建設業界をはじめとする社会インフラを支える仕事の現場では、その性質上、どうしても大変さをともなう部分がまだまだ存在します。私たちは、業界で働くメリットや将来性だけを伝えるのではなく、そうした業界特有の大変さについても、包み隠さず転職者の方にお伝えすることを大切にしています。
あらかじめ仕事の実態を理解したうえで選択することで、面接時や入社後のミスマッチが生じにくくなり、定着率の高さにつながるのです。
異業種の2社が手を組んだ理由

——Nexilは非常にこだわりを持って事業を推進している印象を受けますが、なぜ単独での事業展開や成長ではなく、ファインズグループへの参画を決めたのでしょうか?
現在、人材紹介市場には非常に多くの企業が参入しており、競争は年々激しくなっています。転職希望者の集客においても、限られた人材を多くの企業が取り合うような状況です。
人材紹介というひとつの領域のみで成長を続けていくことは簡単ではありません。
そうしたなか、私たちが持つ「人材支援」と、ファインズが持つ「マーケティング支援」を掛け合わせることで、大きなシナジーを生み出せると考えました。これが、グループインを決めた理由のひとつです。
人材採用とマーケティングは、企業の成長においてどちらも欠かせない要素です。Nexilが持つ人材領域の強みと、ファインズが持つマーケティング・DX領域の強みを掛け合わせることで、それぞれが単独では対応できなかった企業課題にも、より幅広くアプローチできる。そう考えました。
もうひとつの理由は、Nexilの組織としての成長です。
私たちは以前からNexilを、「ベンチャー企業ならではの柔軟さや勢い」と「上場企業が持つ組織基盤」の両方を備えた会社へ成長させていきたいと考えていました。
しかし、Nexilには上場企業での勤務経験を持たないメンバーも多く、組織体制やガバナンスなど、後者の要素を自分たちだけで築き上げていくことには課題もありました。ファインズグループへの参画によって、Nexilらしさを失うことなく、上場企業として培われてきた組織基盤やノウハウを取り入れることができます。私たちが目指す会社の姿により早く、確実に近づくことができる。それも、グループへの参画を決めた大きな理由です。
——Nexilとファインズでは、事業内容が異なります。そうした企業にグループインすることに違和感はなかったのでしょうか?
まったくありませんでした。むしろ、事業内容が異なるからこそ、一緒になる意味があると考えていました。
たとえば、同じ業界の大手企業などにグループインした場合、その会社の一部として取り込まれることで、自分たちならではの強みやカラーを出しづらくなってしまう可能性もあります。その点、ファインズとNexilは異なる事業を展開しているからこそ、それぞれの強みや独自性を活かすことができます。お互いの持つものを掛け合わせることで、双方にとってプラスの循環が生まれ、新たなシナジーを生み出せると考えました。
統合ではなく融合。NexilのM&A観

——それでは、実際にファインズグループへ参画するにあたって、PMIはどのように進めていったのでしょうか?
毎週PMI(Post Merger Integration=M&A後の組織・事業の統合プロセス)会議を実施し、まずは制度設計やワークフローの整備など、組織の土台づくりから着手しました。現在も、上場企業グループとして求められる基準を踏まえながら、ガバナンスを含めた組織体制を一つひとつ整えています。
一方で、制度や仕組みを整えるだけではなく、事業面での連携も進めています。ファインズや、同じタイミングでグループインしたオルプラとの情報交換を通じて、それぞれが培ってきた営業やマーケティング、人材支援のノウハウや知見を共有し、日々の事業活動に活かしています。
そのなかで大切にしているのが、単に「統合」するのではなく、それぞれの強みを活かしながら「融合」していくという考え方です。
すべてをひとつのやり方に合わせるのではなく、それぞれの会社が持つ強みや文化、これまで培ってきた良さを尊重しながら、互いに必要なものを取り入れていく。そうすることで、Nexilが持つベンチャー企業ならではのスピード感や柔軟性を維持しながら、上場企業グループが持つガバナンスや組織基盤を取り入れ、より強い組織へと成長できていると感じています。
——グループイン後、Nexilの従業員にはどのような変化が表れていますか?
一番大きいのは、仕事に対する視座が高まったことですね。その背景には、大きくふたつの変化があると感じています。
ひとつは、ファインズやオルプラのメンバーとの交流です。同年代の方々がどのような視点で仕事に向き合い、どのように成果を生み出しているのかを身近に知る機会が増えたことで、従業員にとって大きな刺激になっています。
もうひとつは、組織基盤が整ってきたことです。制度やルール、業務の仕組みが明確になっていくなかで、一人ひとりが自身の役割や責任をこれまで以上に意識するようになりました。会社の成長を自分ごととして捉え、より高い視座で仕事に向き合う意識が少しずつ根付いてきていると感じています。
M&Aでは、環境や制度の変化に対して社内から反発が生まれるケースもあると思います。しかし、こうした変化に対して、従業員も非常に前向きです。Nexilらしいスピード感やカルチャーを大切にしながら、グループ各社から新たな考え方や仕組みを取り入れていく。そうした環境そのものを、自分たちがさらに成長するための機会として捉えてくれていると感じています。
マーケティング支援×人材支援でどのような価値を生み出すのか

——今後、Nexilの人材支援とファインズのマーケティング・DX支援を掛け合わせることで、企業にどのような価値を提供していきたいと考えていますか?
今後は、それぞれの強みを掛け合わせることで、企業の成長をより包括的に支援できるようになると考えています。
ファインズは、集客やマーケティング、DXによる生産性向上など、テクノロジーを活用した企業支援に強みを持っています。そこにNexilが持つ採用領域の強みを加えることで、企業が抱える「事業をどう伸ばすか」という課題と、「その成長を支える人材をどう確保するか」という課題の双方にアプローチできるようになります。
企業にとっても、「採用はこの会社、集客はこの会社、DXはこの会社」と、それぞれ異なる企業に依頼するより、自社の事業や課題を深く理解しているひとつのグループから、継続的かつ包括的な支援を受けられることには大きなメリットがあります。
ファインズ、Nexil、オルプラそれぞれの強みを掛け合わせることで、企業のさまざまな課題を点ではなく面で捉え、事業と組織の両面から企業の成長に長期的に伴走できるグループを目指していきたいですね。
——ファインズグループとの連携を踏まえ、Nexil自身の成長の展望について教えてください。
Nexilでは3カ年の中長期事業計画を策定しており、既存事業のスケールと新規事業への挑戦によって、今後の持続的な事業成長を目指しています。
Nexilの強みのひとつが、求職者の「集客力」です。人材紹介事業を通じて、安定的な集客につなげるためのノウハウを蓄積してきました。また、HR領域で培った採用の知見を自社採用にも活かし、事業成長を支える組織づくりにつなげています。こうした事業と組織の両面で蓄積してきた経験やノウハウが相互につながっていることも、HR領域を主軸とするNexilならではの強みです。
既存事業で特に伸ばしていきたいのが、建設業界、とりわけ施工管理職への転職支援です。ここは人材紹介事業の立ち上げ当初から注力しており、磨き上げてきたNexilの「勝ち筋」です。
建設をはじめとする社会インフラ領域では、構造的な人手不足を背景に、今後も継続的な人材需要が見込まれています。また、AIの進化によってさまざまな仕事のあり方が変化していくなかでも、現場で人が担う役割の重要性は高く、今後も人材需要が見込まれる領域だと考えています。だからこそ、Nexilとしても、この領域はさらに伸ばしていきたいと考えています。
そのうえで、新たな事業の柱として力を入れていきたいのがRPO(採用代行)です。これまで人材紹介や自社採用を通じて培ってきた集客・採用のノウハウに、ファインズが持つマーケティングの知見も掛け合わせながら、母集団形成から選考、入社、教育・定着まで、企業の採用活動を継続的かつ包括的に支援していきたいと考えています。
将来的には、人材紹介やRPOを軸にHR領域のサービスをさらに広げ、「人材のことならNexilに任せれば大丈夫」と思っていただけるような存在を目指しています。
異なる強みを持つからこそ、生み出せる価値がある。
Nexilはこれからも、「らしさ」を磨きながら、ファインズグループでの連携によって支援の幅を広げていきます。異なるものが交わるその先に、これまでにない成長のかたちが見え始めています。
※本稿はPR記事です。





