ほとんどやってない!
コンビニ歴21年・バイヤー歴15年の筆者がコンビニを選ぶ視点から、お得情報、裏ワザまでを伝授!バックヤード事情を見れば毎日の生活が変わる――
<今回のテーマ>深夜コンビニとオリンピック
いよいよ ロンドンオリンピックが開幕した。日本では、人気競技のテレビ放送が夜10時~翌5時に集中するため、深夜族が急増する。さらに今回のオリンピックでは、地上波やBS放送で扱わない種目を、インターネット放送で民放150時間、NHKは1000時間放送する予定なので、マイナー競技にも日が当たり、深夜族の増加に拍車をかけるだろう。
「あいてますあなたのローソン」という、創生期である1980年代後半のテレビCMでもわかるように、もともとコンビニは、深夜のお客を取り込み、また深夜族のライフスタイル変化に影響を与えながら伸びてきた。首都圏の学生街の店舗では、深夜売り上げが20%を超える店舗などもあったりする。
今回のオリンピックは、コンビニが得意とする深夜族のお客にニーズを合わせて、売り上げをアップする最大のチャンスである。
さらに、ここ数年は、テレビとTwitterなどSNSを併用したスポーツ観戦がトレンドとなっている。知り合いが深夜も起きている安心感もあって、コンビニ側では深夜観戦族が今まで以上に増え、普段、その時間帯に利用しないお客が来店すると予想を建て、新規顧客取り込みのチャンスと考えているようだ。
オリンピックなどの時差ありスポーツイベントがあるときは、住宅立地店舗では、通常深夜は、1時間に一桁台のお客しか来店されないが、この時期は二桁台に増える。
そんな来店スタイルの変化にあわせ、深夜来店だけでなく、深夜のテレビ観戦に備えて、帰宅途中来店されるお客のニーズに応えることが、この時期のコンビニにとって売り上げを伸ばすために、最も重要なことだろう。
例えばビールやタバコは、行政指導により夜10時~翌5時まで自販機で買えないので、この期間の売り上げが確実にあがるカテゴリーである。
缶ビール、缶チューハイ、カクテルなどの酒類は、通常の120%前後にまで売り上げがアップし、さらに複数での観戦宅飲みも増加するため、大容量や多缶パックの需要が見込まれる。また、連動して、おつまみやカウチポテト系スナックの販売も増加する。